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2021年第5戦もてぎ大会 FP2トップタイムは関口雄飛
2021年8月29日
迫力の予選から一夜明けた8月29日(日)の栃木県ツインリンクもてぎ。午後からは全日本スーパーフォーミュラ選手権・第5戦の決勝レースが行われることになっている。それに先立ち、午前9時からは30分間に渡るフリー走行が行われた。
前日と比べれば、空がうっすらと雲に覆われ、しのぎやすいコンディションとなったもてぎ。午前9時からは決勝に向けての準備という意味合いが強い、30分間のフリー走行が行われた。
セッションが開始されると、宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、平川亮(carenex TEAM IMPUL)といった順で、すぐに全ドライバーがコースイン。ここで松下信治(B-Max Racing Team) だけはピット出口でスタート練習を行ってからコースに入った。その後、多くのドライバーはアウトラップを終えて、一旦ピットイン。やはりピットロード出口でスタート練習を行う。10台以上が練習を行ったため、ピット出口では行列ができる様子も見られた。一方、ここでピットに入らず連続周回に入ったのは、昨日の予選でまさかのQ1敗退となった山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)。山本は、計測3周目には1分33秒997までタイムアップしてくる。
セッション開始から8分という時点で、この山本のタイムを一時上回ってきたのは、坪井。しかし、山本は計測5周目に1分33秒863と自己ベストを更新する。さらに、その1分後にはポールシッターの野尻智紀(TEAM MUGEN)が、計測4周目に1分33秒725をマークして、タイミングモニターの一番上に躍り出た。野尻はこのタイムを出した後はピットイン。マシンのセットアップ変更を行うため、数分を要している。一方、野尻がベストタイムをマークしたのに続いて、平川が1分33秒824、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が1分33秒796、再び平川が1分33秒773をマーク。さらに、セッション開始から13分という所では、関口が一気にタイムアップ。1分33秒142をマークしてトップに浮上してきた。
ちょうどセッションが折り返した所でのポジションは、関口、野尻、平川、大津、山本、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、宮田、坪井というオーダーとなっていた。この中で、ほとんどピットに入ることなく走り続けていたのは、平川。平川は自己ベストをマークした後も、1分34秒前半のタイムで連続周回を重ね、決勝に向けての仕上がりの良さを見せる。また、チームメイトの関口は、自己ベストをマークした後も2周ほど続けて1分33秒台をマーク。クルマの仕上がりに自信が持てたのか、その後は、幾度もスタート練習を行っていた。これに対して、セッション途中でセットアップ変更を行った野尻もスタート練習などを行ったが、最終盤には1分34秒フラットのタイムを連発していた。これに対して、予選3番手の松下と4番手グリッドからスタートする大湯は、連続周回でのタイムが1分34秒台後半から35秒台と、なかなか重いタンクでのアベレージが上がって来なかった。
30分のセッションは、残り5分というあたりからポツポツと雨が降り、ウェット宣言も出されたが、実際の路面はスリックタイヤで走れるコンディション。各チーム、各ドライバーともにチェッカーまでスリックタイヤでしっかりと煮詰めを行っている。その結果、30分のセッションを終えてトップは関口、2番手は野尻。以下、平川、大津、山本、セッション終盤になってタイムを上げてきた小高一斗(KCMG)、大湯、宮田、坪井、松下という結果になった。
朝のフリー走行では、各ドライバーのタイヤの状況や搭載燃料の量が違うため、一概には判断できないが、決勝ではまずフロントロウ対決が見所となりそう。野尻と関口には、朝からバチバチの空気が漂っていた。それだけでなく、今日のレースで5番手グリッドからスタートすることになる平川も虎視眈々と浮上を狙っている様子が見て取れた。もてぎを大の得意としている平川が、3列目からどこまで上がってくるのかも、今日のレースの見所となりそうだ。