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2020年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第2回公式合同テスト2日目レポート

2020年3月25日

前日に引き続き、春めいた好天に恵まれた静岡県富士スピードウェイ。3月25日(水)には、全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2回公式合同テストの2日目が行われた。三重県鈴鹿サーキットで予定されていた第1回公式合同テストが延期されたため、実質的には今回のテストが今シーズン最初の走行。シリーズに参戦を予定している11チーム・20名のドライバーが、この日もSFの快音を響かせた。

初日と比べて、風が弱まり、陽だまりではより暖かさが感じられるようになった2日目。この日は当初の予定よりも1時間開始時刻が遅くなり、最初のセッションは午前10時から始まった。ピットロード出口がオープンされると、気温12℃、路面温度17℃というコンディションの中、各ドライバーがコースへと入っていく。ルーキードライバーたちは、ピットインのたびに停止練習。またピットアウトのたびにスタート練習を行うなど、SFマシンへの習熟を進めていく。また、ベテラン勢や経験豊富なドライバーたちは、昨年以上にクルマを煮詰めるため、様々なラットアップメニューをこなしていった。もちろん、ベテラン勢にとっても、3ヶ月ぶりのスーパーフォーミュラということで、身体慣らしも重要なポイントだ。

走行が開始されると10分過ぎあたりからは、各車がスピードアップ。中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)や野尻智紀(MUGEN)、福住仁嶺(DANDELION RACING)、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)らがまずは1分22秒台のタイムを刻む。さらに、開始から約30分というところでは、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)が1分21秒台に突入。山本尚貴(DANDELION RACING)や牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)も、22秒台前半のタイムを刻んだ。しかし、開始から32分というところで、セッションは赤旗によって中断される。これは自己ベストタイムをマークした直後の牧野が2コーナー立ち上がりでストップしたため。牧野はランオフエリアにクルマを止めたが、その回収には10分ほどの時間を要した。
マシン回収が終わると、午前10時42分にセッションが再開。そこから再び各ドライバーは走行を重ねていく。そんな中、セッションがそろそろ折り返しに差しかかろうかという所でトップタイムを書き換えたのは野尻。野尻はここで1分21秒775までタイムを伸ばしてくる。その数周後、野尻はさらに1分21秒509と自己ベストを更新した。セッションの残り時間が30分となったところで、この野尻のタイムに迫ったのは初日の両セッションでトップタイムを奪った平川亮(TEAM IMPUL)。平川はここで一旦1分21秒548をマークする。さらに、その3周後、平川は1分21秒203までタイムアップ。この時点でのトップに立った。
その後、セッションの残り時間が10分を切ってからは、半分ほどのドライバーがのニュータイヤを投入。タイムアタックへと向かう。ここで真っ先に1分20秒台に飛び込んできたのは、野尻。野尻は1分20秒942を叩き出した。その少し後、野尻のタイムを上回ってきたのは、初日総合2番手につけた福住。福住は、1分20秒785をマークして、初日からの好調を維持している。3番手には平川。以下、ルーキーの大湯、ユーリ・ビップス(MUGEN)、ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)、一貴、坪井翔(INGINGMOTORSPORT)、フェネストラズ、山下健太(KONDO RACING)と続いている。

2時間余りのインターバルを経て、2日間のテストの仕上げとなる最後のセッションが始まったのは午後2時30分。ピットロード出口がオープンすると、ほとんどのドライバーたちがすぐにコースへと出る。ここでは、さらにセットアップメニューを試すドライバーも多かったが、中にはロングランに入る選手も見られた。そんな中、セッション開始から19分というところで、赤旗が提示される。これは100Rで一貴がスピンアウトしたため。このマシン回収が終わると、セッションは午後2時59分に再開された。その再開直後に、1分21秒965とこのセッションのトップタイムを書き換えたのはフェネストラズ。また、再開から20分ほど経ったところでは、キャシディが1分22秒005と、この時点での2番手に浮上してきた。その1〜2分後、セッションは2度目の赤旗中断となる。これは小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)が100Rでコースオフしてストップしたためだ。可夢偉のマシン回収が終わると、セッションは午後3時25分に再開。この再開直後には、ビップスが1分21秒819をマークし、この時点でのトップに浮上した。
その後、午後3時49分には、このセッションで3回目となる赤旗が提示される。これは今季チームを移籍した国本雄資(carrozzeria Team KCMG)が300Rでコースオフしたため。国本のマシン回収が終わると、セッションは午後3時58分に再開されたが、残り時間が少なくなってきたこともあり、再開後は多くのドライバーがテストの仕上げに向けて精力的に走行を重ねた。
午後4時を過ぎると、ニュータイヤを投入するドライバーもちらほら。ここでフェネストラズが1分21秒782、1分21秒642と自己ベストを2周続けて更新し、トップに浮上する。また、大湯や坪井も自己ベストを更新してくる。さらには可夢偉、牧野も1分21秒台に入り、このセッションでの自己ベストを更新。この時点で牧野が3番手、可夢偉が4番手につけた。さらには、午後4時16分頃、福住も自己ベストをマーク。可夢偉のタイムを上回り、この時点での4番手に浮上してきた。続いてチームメイトの山本尚貴(DANDELION RACING)も1分21秒953と、21秒台に入り、この時点での7番手に浮上。さらに、一旦ピットに戻っていた福住が、残り15分という時点で再び自己ベストを更新し、1分21秒722をマークする。同じ頃、平川も1分21秒821という自己ベストをマークしてきた。

そして、セッションの残り時間が10分余りとなったところで、ビップス、セルジオ・セッテ・カマラ(B-MAX RACING TEAM)、タチアナ・カルデロン(THREEBOND DRAGO CORSE)が他に先駆けてタイムアタックへ。さらにセッションの残り時間が10分を切ると、その他のドライバーの多くもニュータイヤを装着。最後のタイムアタックへと向かった。その中で、トップタイムをマークしたのは、福住。初日のタイムには及ばなかったものの1分21秒207を叩き出した。平川もここで自己ベストは更新したが、福住にはコンマ2秒余り及ばず。2番手に留まっている。以下、3番手には早めのアタックを敢行したフェネストラズ。これに山本、関口雄飛(TEAM IMPUL)、大湯、ビップス、セッテ・カマラ、牧野、可夢偉と続いている。

現段階では、4月3日〜4日にかけて、鈴鹿サーキットでのテストが予定されている。これは延期された第1回公式ストに当たる。それが予定通り行われれば開幕前最後の走行となるわけだが、速さを見せるのは誰なのか。ルーキーたちの健闘も含めて、鈴鹿でも興味深いテストが行われそうだ。

リザルトはこちら

No.6 福住 仁嶺(DANDELION RACING)
Session3/4 トップタイム

No.16 野尻 智紀(MUGEN)
Session3 2番手/Session4 14番手

No.20 平川 亮(TEAM IMPUL)
Session3 3番手/Session4 2番手

No.65 大湯 都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
Session3 4番手/Session4 6番手

No.4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)
Session3 9番手/Session4 3番手

No.15 ユーリ・ビップス(MUGEN)
Session3 5番手/Session4 7番手

No.7 小林 可夢偉(carrozzeria Team KCMG)
Session3 14番手/Session4 10番手

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