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最終戦JAF鈴鹿グランプリ FP2は山本尚貴がトップタイム
2021年10月31日
秋らしい好天の中、三重県鈴鹿サーキットで予選が行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権 最終戦 JAF鈴鹿グランプリ。しかし、翌10月31日(日)は一転、曇り空の朝を迎えた。そこから天気はさらに崩れ、午前8時半過ぎからはポツポツと雨が降り出すコンディションに。午前9時05分から行われたスーパーフォーミュラのフリー走行も、ウェット宣言が出される中、全車レインタイヤでの走行となった。しかも、セッションが進むにつれて、雨脚が強まり、最後は水飛沫が上がる中での走行。その中で、トップタイムをマークしたのは山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)だった。2番手には平川亮(carenex TEAM IMPUL)、3番手には阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)。昨日、初PPを獲得した松下信治(B-Max Racing Team)は4番手でセッションを締めくくった。
気温15℃、路面温度17℃と肌寒いコンディションの中、午前9時05分から始まった30分間のフリー走行。この時点では雨がポツポツ降り続いている状況で、ウェット宣言が出された。路面はうっすらと濡れている状況。スリックタイヤでは走行不能だが、レインタイヤで走行するには水の量が少し足りないようなコンディションで、チームにとっても悩ましい状況だった。
そんな中、セッションが始まると、宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)を先頭に、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)といった順で各ドライバーが次々にコースイン。ここで福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)をはじめ、何台かのマシンは早くもスタート練習を行った。また、多くのドライバーはアウトラップを終えると一旦ピットイン。タイヤ交換練習などを行っている。
これに対して、序盤から計測に入ったのは、山本やサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、松下ら。まずは山本が1分52秒992というタイムをマークしてくる。セッション開始から約9分というところで、その山本のタイムを上回ってきたのは、平川。平川は計測3周目に1分52秒659をマークしたきた。その1分後には松下が1分52秒378、阪口が1分52秒142、平川が1分51秒922とトップタイムは次々と書き換えられて行った。そしてセッション開始から12分というところで、さらにトップタイムを書き換えたのが山本。52秒台のタイムを出した後、一旦ピットに戻り、セットアップの微調整を行った山本は、再びコースに出ると、1分51秒826までタイムを伸ばしている。
この頃から、雨脚は次第に強まり始める。序盤は全く水飛沫が上がっていなかった西コースでも、セッション中盤以降はマシンが水煙に包まれるほどの状況となった。そのため、各ドライバーのラップタイムも1分55秒から56秒台まで落ちる。その後もチェッカーまで水の量が少なくなることはなく、各ドライバーともにタイム更新はならなかった。結果、セッショントップタイムは山本。これに平川、阪口、松下が続いた。予選でフロントロウを獲得した大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)はセッション6番手、予選で3番手につけた福住はセッション7番手となっている。
天気予報によると、鈴鹿では昼ごろまで雨が残る見込み。午後からは曇りとなることが予想されているが、スーパーフォーミュラのフォーメーションラップがスタートする午後2時の路面コンディションはどうなっているのか。セミウェットか、ドライか。また決勝中には完全なドライとなるのか。そうしたコンディション変化にどう合わせていくかも含め、各チーム、各ドライバーの戦いは非常に緊迫したものになりそうだ。
FP2 P.1 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)