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「SFgo」開発進捗報告。今後は開発サポーターの追加募集へ
2022年4月23日
早くも今シーズン3戦目を迎えた全日本スーパーフォーミュラ選手権。大会初日の4月23日、正午から恒例となるサタデーミーティングが行われた。
まず、株式会社日本レースプロモーション代表取締役の上野禎久が2023年の正式リリースを目指す「SFgo(エスエフゴー)」の開発、進展状況について報告をおこなった。スーパーフォーミュラにおけるプロジェクトである「SUPER FORMULA NEXT50」。その一環である新たなデジタルプラットフォーム「SFgo」は、現在Android/iOS向けのスマートフォンアプリ運用に向けてテストを実施しており、今年は開発サポーターによって試験的に導入されている。
会見では上野が実際にアプリを操作し、開幕戦でのスタートシーンや車載カメラの映像を見ながら紹介。「新しいレースの見方をお伝えですることができる。デジタルの力を借りてドライバーの魅力を余すことなく楽しんでいただける」とアプリならではの魅力を語り、「たとえば、デジタル端末が2つあればドライバーの車載映像と公式映像を同時に見ることができる。ドライバーがやっていることをしっかりと伝えながら、レースを楽しむことができる。皆さんに手軽に使っていただけるような環境を整えていきたい」とした。また、第2戦での裏話を披露。実のところ、レースでトップを走っていた野尻智紀選手はチームに無線で2位の平川亮選手のOTS(オーバーテイクシステム)の残量を問い合わせており、監督がSFgoを使って返答したという。「このようにチームが戦略的に活用できるデータまでもがお客さんにご覧いただける。新しいモータースポーツの見方を提供できたら…と思う。なかなか今までお伝えできなかったものがしっかりとお伝えできるし、新たなドライバーの魅力もお伝えできるツール」だとし、今後の開発、展開に向けて期待を寄せた。
SFgoには、現在300人の開発サポーターが関与。開幕大会後にアンケートを募集したところ、「数時間で3分の1からフィードバックがあった」と上野。「全体の7割の方が詳細なりポートを送ってくれた」と絶賛し、「ともに(アプリを)開発するサポーターを得た」ことをうれしく感じたと語った。なお、6月以降はサポーター枠の拡張を検討しているといい、追加募集の予定を明らかにした。
株式会社オートポリス 代表取締役社長 永原健司氏
続いて、オートポリスを運営する株式会社オートポリス 代表取締役である永原健司氏が登壇。第4戦の大会概要についてお話しいただいた。第4戦も今大会に続き全日本ロードレース選手権との併催で、「AUTOPOLIS SUPER 2&4 RACE 2022」として5月21、22日に開催され、4年ぶりに”2&4”としてのイベントとなる。「2輪、4輪の最高峰のライダーとドライバーが再び九州に集結します。ぜひご期待ください」と大会を紹介した。また、「(サーキットの)周囲は阿蘇くじゅう国立公園はじめ雄大な自然や温泉地など、豊後牛や新鮮な野菜などすばらしい食事も堪能できます。レース前後にはこれらの観光もあわせて楽しんでいただけたらと思います」とオートポリスならではの観光スポットなども忘れずにアピールした。
さらに、5月11日には「カーボンニュートラルとモータースポーツ」をテーマにした出前授業として、大分県内の学校3校において合同開催することを発表。授業では、スーパーフォーミュラの永井洋治テクニカル・ディレクターが”先生”を務める。上野は、このイベントについて「オートポリス大会から地域の皆さんと連携して、カーボンニュートラルをテーマにした講義を行う」と補足。「これからの未来を担っていくものづくり世代にしっかりと伝えていきたい」と、モータースポーツにおけるカーボンニュートラルへの取り組みを知ってもらうと同時に、大会当日はサーキットでの観戦もカリキュラムに組み込んでいることを明らかにした。