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フライデーミーティング CN開発テストについて報告

2022年10月29日

10月28日、今シーズンのシリーズチャンピオンが決まる最終大会の舞台、鈴鹿サーキットにおいて金曜会見が開催された。通常は”サタデーミーティング”として実施されるが、今回は1大会2レース、さらに最終大会ということもあり、金曜日に場が設けられた。今回は、鈴鹿大会におけるポイントの説明、さらに26、27日の2日間にわたり鈴鹿で実施された「第6回CN(カーボンニュートラル)開発テスト」の進捗報告が行われた。

まず、株式会社日本レースプロモーション代表取締役の上野禎久が今シーズンを振り返り、「この一年の過去の(レース)映像を振り返ってきたが、本当におもしろいシーズンだったと思っている。これまで戦ってきてくれたチーム、ドライバーそして関係者の皆さんにこの場を借りてまずお礼を申し上げたい。明日、明後日の2レースもおもしろいレースになると思っている」と最終大会へ期待を寄せた。

続いて、上野はチャンピオン争いのシミュレーションについて説明。自力優勝の可能性があるのは野尻智紀選手に絞られているため、「野尻選手が第9戦でチャンピオンを決めるには、2位以内に入れば自動的に決まる」とし、「明日は彼の走りに注目してほしい。(タイトル決定条件には)複雑なシミュレーションがあるが、そういうチャンピオン争いもしっかりと伝えていきたい」とコメント。また、チームランキングについては、現時点で4チームにタイトル獲得の可能性があると伝え、「ドライバーズチャンピオンの争い同様、このチームランキング争いにもご注目いただきたい」と述べた。

さらに、鈴鹿大会のポイントを紹介。JAF(日本自動車連盟)の名を冠する「JAF鈴鹿グランプリ」としての開催になることや、新型コロナウィルス対策の運営検証として今シーズン初となるパドックパス販売の実施について触れた。パドックパスはすでに完売したと言い、「他のプロスポーツもお客様との接点をどんどん近づけている。こういった形でアフターコロナに向けて、我々の新しいレースをより近くで見ていただけるような環境を整えていきたい」と今後の展開にも注目してほしいと語った。そして、今大会各決勝終了後にはレーシングコースのホームストレートで開催する「ストレートパルクフェルメ」について説明。「レースが終わったばかりのクルマやコースを間近で見ていただける演出をしている」と、来場するファンへ参加を呼びかけた。

一方、今回の「CN(カーボンニュートラル)開発テスト」では、次期開発車両のプロトタイプによる走行テストが行われたことを明らかにした。「カーボンニュートラルとエンターテインメントのふたつを軸に進めているが、この先に導入予定のクルマの走りをぜひ見ていただきたい」と上野。なお、プロトタイプ車両によるデモランは、土曜、日曜の両日、午前11時15分から東コースにて行われる予定だ。


このあと、開発ドライバーを務める塚越広大、石浦宏明両選手が登壇。2日間のテストでは、ふたり合わせて1600kmという長距離のテスト走行になったという。「サステナブルなモータースポーツの実現に向け、さまざまな業界がこのカテゴリーを含め、継続していくために様々な課題を抱えていることを明確化し、それに向けてしっかり取り組んでいくために、メーカーの垣根を超えていろんな方々にパートナーになっていただいた」と、昨年10月に開発テストを発表して以降、様々なプロジェクトに着手したという上野。「この業界の活性化、環境対応、さらに競技人口の増加の部分においては、プロのアスリートとしてドライバーに憧れる……そういうことに皆が集まってくる。そういう環境を作りたいと思う」と述べ、「モビリティ、エンターテインメント、会場で楽しめるイベントという3つの大きなテーマを我々の3つの輪にして、この輪を転がしながらこのシリーズならびにモータースポーツの勝ちを高めていこうという取り組みを進めてきた」と、これまでの歩みを振り返った。また、「たくさんの企業の方々に力添えをいただき、そこからリソースや知見を借りて、今さまざまな取り組みを前に進めている段階。その中でひとつ形として次世代のフォーミュラカーならびにデジタルシフトという大きなテーマを掲げた」と言い、改めて着々と進む車両開発の進捗について報告がなされた。

上野は、テスト開発に設けた5つのテーマ_「空力」「素材」「タイヤ」「燃料」「音」において、クォリティの改善、天然素材の導入、再生可能原料の活用に着手し、未来のクルマ作りに寄与するとともに、社会貢献を意識した取り組みを進めていることを強調。LCA(ライフサイクルアセスメント)に基づいて模索している段階であるという一方で、「音」については「我々は内燃機関であるエンジンを使ってレースをしており、この音はファンの皆さまにとって大変大きなコンテンツであることも理解をしている。カーボンニュートラル一辺倒になると、ファンにとって決しておもしろくならない。カーボンニュートラルとエンターテインメントというふたつをテーマに開発を進めてきた。こういう大きなテーマがあれば、メーカーが垣根を超えて取り組むことができる。まだ成果は出ていないが、こういう取り組みができたことはとてもありがたいと思っている」と独自の見解を述べ、「ハブになっていただいたデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーさん含め、トヨタ、ホンダの皆さん、関わった皆さんにお礼を申し上げたい」と感謝の意を示した。

会見では、ひと足先にイタリアのダラーラ社があるバラーノで新たなパーツが組み込まれた車両のシェイクダウンを担当した塚越選手、そして鈴鹿で初走行した石浦選手がそれぞれ走行時のフィーリングについて感想を述べたが、中でも追走テストにおいては「思ったより近づけた」(石浦)とのこと。会見では、鈴鹿サーキットのS字で追走する2台の動画が紹介された。「鈴鹿の場合、S字区間で交差したとき、乱気流の影響だと思うが突然自分(の車体)が乱れるシーンがあり、グリップ感はあって追いつけそうだがバランスを崩して(車間が)離れるという状況が結構あった。それがどこまで改善されているのかすごく楽しみだったが、想像以上にすごく改善されていた。結構近くを走っていても乱れることは少なかった。S字だけでなく、他のコーナーでも結構接近して走ることができた」とインプレッションした塚越選手は、「たとえば、スプーンカーブを立ち上がった時点で(ダラーラSF)19だと1台半くらいの間合いが(空力の)影響ないぐらいのちょうどいい距離だったが、おそらく(開発車両は)1台くらいかもう少し近いところで立ち上がることができる。そのあとはスリップに結構早めに入ることができたし、テストではオーバーテイクシステムを使わずにシケインで勝負できる間合いが取れたので、速いドライバーが(空力の影響をあまり受けずに)ちゃんと抜けるというシーンが増える期待ができると思う」と、その感触の良さや手応えを語った。また、石浦選手も「ミラーの中でだいぶ(後続車が)近い」とその印象を話し、「速いペースで前のクルマに追いついたとしても、S字は一定の距離を保たないと自分が飛んで行ってしまいそうになってフラフラになるので、距離を取って走る。勝負どころはシケインだと思っているし、スプーンカーブも(前方車両に)近づきすぎるとあまり良くないので、あえて距離を取ってOT(オーバーテイクシステム)を使ったりしながら130Rで一番近づき、(シケインで)勝負するというイメージを持っていると思う。今回の追走では、ミラーを見たらスプーン2つ目立ち上がりで結構(後続車が)近かった。どんどんスリップが効いて、130RまでにOTを押さずに並ばれそうになった。今まではシケインしか(抜かれる)ポイントがなかったのが、OTを使えば130Rでバトルができるようになる」とレースさながらの具体的な状況や心境を語り、開発車両のポテンシャルの高さをうかがわせた。今シーズンは、引き続き11月21、22日にモビリティリゾートもてぎにおいてテストが予定されており、レインテストが主になるという。塚越選手は、「限られた時間でいいクルマにしたい」と”未来に繋がるクルマ”の開発に意欲を見せた。なお、上野は、12月に来シーズンにおける車両開発の取り組みについて改めて案内することを示唆している。

また、記者との質疑応答で今シーズンの車両開発をどう振り返るかと問われた上野は、「大きなテーマを掲げたことにより、いろんな方々に集まってもらいこういうテストができた。このテストができたことに成果というか、いい結果が出せたと思う。開発に関係者のモータースポーツに対する愛情、レースをおもしろくしようという気持ちがひしひしと伝わってきた」と、テストができたこと自体に意味があると語り、今後に向けて多様な展開を予想させる会見となった。

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