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2018年 チャンピオンシップの行方

2018年10月5日

■シーズンレビュー

全日本スーパーフォーミュラ選手権の2018年シーズンは、10月27日(土)予選・28日(日)決勝が開催される最終戦 「第17回JAF鈴鹿グランプリ」でチャンピオンシップが決定する。
今年日本各地で被害をもたらした異常なまでの気象状況は、本シリーズにも少なからず影響を及ぼし、全7戦のシリーズは、第2戦オートポリス大会の決勝レースが雨天中止に、第6戦岡山大会の決勝レースは、荒天による度重なるセーフティーカー(SC)導入や赤旗中断により、最終的にタイムキャップに設定された70分のタイムリミットに達し、全レース距離の75%未満でレースが終了したため、決勝レースのポイントがハーフポイントになるなど、雨に翻弄されたシーズンとなった。しかし、どのような悪天候の中にあっても一つでも順位を上げようとするドライバーの「技」と「集中力」、そして「執念」は、それを見る者たちをどこまでも魅了し、例年以上にハイライトの多いシーズンとなったことは間違いない。また、今季から全戦に採用された「2スペックタイヤ制」によるレースは、レースに劇的な変化をもたらす結果となった。「ソフトタイヤとミディアムタイヤをどのタイミングでどう履くか」という、言ってみればそれだけの要素でしかない「2スペックタイヤ制」は、想定以上に戦略のバリエーションを増やすことに成功し、どのサーキットのどの場所でも、激しいバトルやオーバーテイクを生み出すこととなった。シーズン中盤以降は、ソフトタイヤでどれだけ長く引っ張れるかが勝敗の鍵を握るケースも多く、ドライバーとチームは「ソフトタイヤをいかにモノにするか」、に取り組んだ1年でもあった。熟成したと思われた「SF14」で戦われる最後のシーズンは、「2スペックタイヤ制」という新たな課題を突きつけられ、最後まで見るものを飽きさせない記憶に残るシーズンとなった。

■ランキング・トップスリーは5ポイント差

そんな今季の全日本スーパーフォーミュラ選手権もいよいよ最終戦を迎える。現在ランキングトップに立つのはニック・キャシディ(KONDO RACING)。キャシディは2015年に全日本F3のタイトルを獲得し、翌年からスーパーGT500クラスに参戦。スーパーフォーミュラには2017年からの参戦となり今年でまだ参戦2年目。しかし昨年スーパーGT500クラスを平川亮と共に制し、言ってみれば今最も波に乗っている状態だ。参戦初年度となる昨年のスーパーフォーミュラこそ、獲得ポイントは8ポイントでランキング10位に甘んじたが、今季は開幕戦で7位入賞を果たすと、実質2戦目となる第3戦SUGO大会ではトップフォーミュラで自身最高位となる2位表彰台を獲得。予選11位の劣勢から、わずか5周でピットに入りソフトタイヤに交換。途中SCが入るなどSUGOらしい荒れた展開の中、ソフトタイヤで60周以上を走りきり、表彰台を獲得した。勢いそのまま迎えた続く第4戦富士大会では、雨が降ったり止んだりといった微妙なコンディションの中、見事にポール・ポジションを獲得(自身2度目)。決勝では前走車からのタービュランスに苦しめられながら、2番手石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)とのマッチレースを展開。ポジションを守りきり自身初となるポール・トゥ・ウインを飾り、この時点でランキングトップだった山本尚貴(TEAM MUGEN)に1ポイント差のランキング2位につけた。第5戦もてぎ大会は5番手スタートとなった決勝レース。シーズンも後半に入るとランキングを意識した戦いとなり、キャシディは7番手スタートの山本の前でゴールを目指す戦略。ツインリンクもてぎでのレースは、これまで最もオーバーテイクが少なく単調なレースになりがちと言われていたが、「2スペックタイヤ制」による戦略の多様化によって、随所にオーバーテイクや激しいバトルが勃発。順位が目まぐるしく入れ替わる中、全車がタイヤ交換を終了した時点でキャシディは3位とポジションを上げ、追う山本は5番手を走行。山本の前でゴールすることはもちろん、3戦連続で表彰台を獲得し、この時点でランキングもトップに浮上した。続く第6戦岡山大会は前述の通り荒天に見舞われた大会となり、決勝日の開催自体が危ぶまれる状況の中、予選順位が決勝順位に大きく影響することが予想されたが、ランキングを争う石浦と山本がまさかのQ2敗退。キャシディは5番手を死守し、二人の前で決勝レースのスタートを迎えることになった。決勝レースは予想どおり雨でスタートがディレイ。その後SC先導でレースはスタートするが7周目に赤旗中断。そこから約1時間近くの中断を挟んで再開し、激しいバトルが繰り広げられる中、キャシディは一度もポジションダウンすることなく走りきり5位入賞。ハーフポイントとはいえ虎の子とも言える2ポイントを獲得した。今季のニック・キャシディは決勝レースが中止となった第2戦オートポリス大会を除き、全ての大会でポイントを獲得する活躍で、最終戦を迎える事となる。

そのキャシディを4ポイント差で追うのは、ディフェンディング・チャンピオン、自身3度目のタイトルを狙う石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)。今年37歳を迎え、円熟期に入ったかのような抜群の安定感を見せる石浦も、第3戦SUGO大会を除いた各戦で着実にポイントを獲得している。開幕戦の鈴鹿大会では予選こそ6番手となったが、決勝レースではポールスタートの山本とともに、スタートのミディアムタイヤを32周引っ張ったところでピットに入り、石浦は順位を2つ上げることに成功。そのまま4位でフィニッシュと手堅いレースを見せた。実質2戦目となる第3戦SUGO大会。予選8番手と中断に沈んだ石浦は、決勝レースではスタートタイヤにミディアムタイヤを選択し、この日ミディアムタイヤでは最長となる61周を走行。一時は上位を狙えるポジションまで順位を挽回するが、SCが入る荒れた展開となったこのレースは結局11位でゴール。ポイントを逃す結果となった。第4戦富士大会では予選3番手で決勝を迎える。スタートで2位に順位を上げた石浦は先頭を行くキャシディとマッチレースを展開。最終的にキャシディをかわすことは叶わなかったが、最後までキャシディにプレッシャーを掛け続け、息の詰まるレースを見せた。「チャンピオンを獲るためにはここが正念場になる」と臨んだ第5戦もてぎ大会では、週末を通して王者の貫禄とも言うべき戦いを見せる。予選前のフリー走行でハーフスピンを喫しタイヤを壊した石浦はそこで発想を転換、早めにソフトタイヤに切り替えソフトでのマシンセットアップを行ったことが奏功し、予選でポール・ポジションを獲得すると、決勝でもソフトタイヤでスタートし52周のうち40周をソフトで走行。トップを奪っていた松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が27周目にピットに入ると、前がひらけた状態で猛プッシュ。この周回でレースペースとしては驚異的な1分36秒台を連発し、最終的に松下をオーバーカットする貫禄の走りを見せ優勝を果たした。そして第6戦岡山大会の予選は、山本の一つ前の9番グリッドを獲得。レースでは2つ順位をあげ7位でゴールし、こちらも貴重な1ポイントを獲得した。

第2戦から第5戦もてぎ大会まで、ランキングトップを表すリーダーズ・レッド(赤いオーバーテイクランプ)を守り続けていた山本尚貴(TEAM MUGEN)は、開幕から実質2連勝を飾る好スタートを切った。得意とされる開幕戦鈴鹿サーキットでは、自身4度目の優勝をポール・トゥ・ウインで飾ってみせたが、圧巻だったのは、実質2戦目の第3戦SUGO大会。予選6番手と難しいポジションからスタートした山本は、17周目のアクシデントでSCが導入されると、瞬時の判断でピットロードに飛び込むことに成功。リスタート後、後ろから追いかけてくるキャシディとの間に他車を挟むことにも成功し、キャシディの追撃を許さず連勝を飾った。トップフォーミュラで自身5度目の優勝となったこの大会は、鈴鹿サーキット以外で記録した初の優勝ともなった。しかしその後続く第4戦富士大会、第5戦もてぎ大会、第6戦岡山大会では精彩を欠く事となる。この3大会で獲得したポイントはわずかに3ポイントとなり、この間ニック・キャシディ、石浦宏明にランキングでもかわされていく。2013年以来、自身2度目の戴冠を目指す山本にとって、迎える最終戦は得意のサーキットと言われる鈴鹿。「王者の座をかけ鈴鹿サーキットに挑むランキングトップ3ドライバー」という括りだけで言えば、山本尚貴は現時点でも優位にあると言えるかもしれない。

■最終戦で勝利した者がチャンピオン

最終戦を前にして、ポイントランキングトップはニック・キャシディ(KONDO RACING)で29ポイント。2番手の石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)は4ポイント差の25ポイント、3番手の山本尚貴(TEAM MUGEN)はトップから5ポイント差の24ポイント。チャンピオン争いはこの3人による三つ巴の戦いとなっている。最終戦で獲得できるポイントは予選P.Pが1pt、優勝が10pt、2位8pt、3位6ptで、優勝者には10ptの他に3ptが加算される。すなわち、この3人は、他の選手の順位に左右されることなく、優勝すればチャンピオンが確定する(同ポイントの場合は高得点を得た回数の多い順)という、横一線の状態。ただし、数字上で言うとポイントランキング4位、5位につける関口雄飛と平川亮のITOCHU ENEX TEAM IMPUL勢にもチャンピオンの可能性はある。この二人は「ただ勝つこと」だけに執着し、それを成し遂げた上で、あとは他者の結果を待つのみとなる。我々がとやかく言うまでもなく、彼ら自身がそれをはっきりと自覚しており、最終戦は「邪念をはね除けてただ勝つこと」という、シンプルだからこそ激しくドラマティックな展開を見せてくれるのは間違いない。

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