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「SF19」開発テストがすべて終了

2018年10月30日

2018年のシリーズ終了後の10月29日(月)・30日(火)、第5回目となる「SF19」開発テストが行われた。Honda開発車両とトヨタ開発車両による開発テストは、来季前の最後のテストとなるため、両メーカーや横浜ゴムはじめ、それぞれの部門が精力的にメニューをこなして行った。
昨日の初日、駆動系トラブル修復のため30分程度走行できなかったため、2日目は走行時間が30分プラスされ、午前が2時間30分、午後2時間の計4.5時間のセッションは、昨日に引き続きDOCOMO TEAM DANDELION RACINGとUOMO SUNOCO TEAM LEMANSが担当。それぞれ松下信治と大嶋和也がAM/PMともステアリングを握った。松下は午前が45周回、午後はロングランを挟みながら48周回の計93周回、大嶋は午前が40周回、午後はこちらもロングランを行い56周回の計96周回を走行し、最後はソフトタイヤでのアタックとなった。松下は先週末のレースウイークを通しても最速の1分36秒313、大嶋は1分38秒226を記録し、すべてのセッションは終了した。

今年6月14日にイタリア・ダラーラアウトモビリ社でラインオフされ、7月4日富士スピードウェイで行われたシェイクダウンから都合5回の開発テストを経て、その間大きなトラブルもなく、予定通りのスケジュールで開発テストは終了した。「SF19」は2019年の年明けには各チームにデリバリーされ、3月から開始される合同テストからいよいよ本格始動となる。名機と言われた「SF14」の流れをくむ「SF19」で繰り広げられる来シーズンの戦いを心持ちにしたい。

松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

「フロントが、低速コーナー・中速コーナー共に良く入っていきます。SF14と比べてももっとグリップしますし、高速よりも、中・低速コーナーのグリップが増している感じが凄くあります。逆バンクとかデグナー2つ目とかの微妙な速度の所が速いですね。プラス高速コーナーのポテンシャルもすごく高いです。今日のタイムは、コンディションによってSF14は35秒台が出ていますけどすごく速いタイムだと思います。同じコンディションで走ったら1秒近くはSF19の方が速いんじゃないかなという感じがします。自分の中では今までの鈴鹿の中で一番早く走っている体感がありました、ダンロップコーナーもほぼ全開で行けましたしね。デグナーもフロントが”パーン”という感じで入っていきますし、興奮しましたね。ブタペストでF1に乗ってますけど、今まで乗ったクルマの中で一番速いなと思います。今日はテストなのでエンジンもそれほどは攻めてない状況でこれですから、かなりポテンシャルは高いと思います。今日に関してはタイヤも良かったですし、全体的にレベルが高いなと感じました。
ヘイローは全然問題ないですね。ちょっと風切り音がキュルキュルってしましたけど気にならないレベルでした」

大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)

「すごくいい印象で、鈴鹿サーキットで乗っているということもあると思いますが、ダウンフォースもありますしフロントタイヤが太くなっているためグリップもありますし、ここで走っているに限っては良いところばかりですね。ただよく曲がるのでもう少しリヤのグリップを出さないと、という部分はありますけどそれを除けば、ポジティブなところばかりかなと思います。高速コーナーでもフロントが耐えてくれるので、中・高速コーナー両方共問題ないですね。ずっと抑えてくれている感じです。リヤは少し出ましたしたけどそこはこれからのセットアップだと思います。レイク(角度)の関係とかそのあたりをシビアに見ていく必要があるかなと思いました。僕的には「SF19」のほうが好きですね。チームのセットアップの状況にもよりますけど、ずっと悩んでいたフロントの接地感度の薄さとかが補われているので、僕たちにはいい方向になってますね。今日は(ミディアムタイヤで)ロングランをやったままソフトでアタックしようとしましたが、あまりのグリップ力にちょっとついていけませんでしたね。もったいなかったです。ただこのまま行けばコースレコードも大幅に上がるかなという感じはしています。
最終戦の週末から今日までで、今日が一番コンディションが良かったせいか、タイヤもそんなにタレないしずっとグリップがありました。ただ週末は路面がダスティでしたのでタイヤの評価は難しいですね。今日は見るからに路面がきれいですよね(笑)。
新しい道具で迎える来季は楽しみです。ここからチームが煮詰めて行って、チームとしても社にセブンポストリグ等があるので、そのあたりは優位かなと思っていますので、SF14の後半苦戦した分SF19の初めはいい感じでスタートできるようしっかりと準備していきたいです」

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