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シリーズ記者会見 第7戦 鈴鹿

2017年10月24日

Q.ピエール・ガスリー選手は、予選で8位と6位という結果でしたが、中止の決定を聞くまで、決勝ではどういう展開に持って行きたいと思っていましたか?

ガスリー:もちろん、レースに集中していたよ。予選では、自分たちの本当のポテンシャルを示すことができなかった。僕はまともに1周アタックすることができなかったからね。予選でベストタイムを出した時は、トラフィックに引っ掛かっているし、最初にプッシュした周は、赤旗に邪魔される形になった。しかも、タイヤがまだ温まっていなかったから、僕自身の“ベストな”ラップではなかったんだ。そこから、タイムを伸ばして行ったけど、何度かトラフィックに引っ掛かってしまって、途中でアタックを止めなければならなかった。最終的にウェットコンディションでのクルマは良かったし、ポール争いをできてしかるべきだったと思う。だからこそ、レースを楽しみにしていたんだ。特に、こういうコンディションの中では、どんなことでも起こりうる。レース1では、僕が8番手、石浦選手が4番手。そこからでも、挽回は可能だと思っていた。僕らはレースではいつも強さを見せることができているから。そして、レース2では僕が6番手、石浦選手が9番手だったから、まだすべてがオープンだったと思う。だから、現時点では、ちよっとガッカリしているんだ。レースをしたかったし、戦いたかったよ。だけど、それは叶わなかった。今、その事実を受け入れるのはちょっと難しいけど、仕方がないよね。

Q.ガスリー選手とローゼンクヴィスト選手は、今シーズン初めて日本に来て、日本の選手権を戦い、日本で何年も戦っているドライバーたちとレースをしてきましたが、その中で“これは勉強になったな”、“これは自分のレースキャリアの中で収穫になったな”ということがあれば、具体的に教えて下さい。

ガスリー:今日、学んだことは、自分ではどうしてもコントロールできないことが起こるっていうこと。その結果、わずか0.5ポイント差でチャンピオンを逃すっていうのは、これまで経験したことがないことだったし、受け入れるのが大変だ(苦笑)。それを除けば、今年は僕にとってとてもいいシーズンだったと思う。日本の人たちと働くという経験をして、チームとのコミュニケーションをどうやって深化させていけばいいかという方法を見つけなければならなかったし、実際にそれをやるためにとても一生懸命、チームとともに働いた。この経験が、僕の将来に役立てばいいなって思っているよ。僕が次に何をするかはまだハッキリしていないけど、こうした経験を使えるといいね。それから、今年は僕がこれまで全く知らなかったサーキットを走ったっていうこともひとつ。岡山やもてぎ、菅生、オートポリスといったコースのことは知らなかったからね。毎回新しいサーキットに行って、フリー走行で少し走っただけでスピードを見つけて、すぐに予選に行って結果を出すためには、コース上にいる時間を最大限に活かさなければならないし、すぐさま戦闘力を発揮するためには、持っているもの全てを引き出さなければならない。その点で、僕らは他のドライバーたちよりもスーパーフォーミュラでの経験が少ないわけだけど、その分を埋め合わせようと思ったら、より集中して行かなければならなかったし、常にベストを尽くさなければならなかった。パフォーマンスを最大限まで引き出そうと努めていたんだ。それは、とても大きなチャレンジだったけど、楽しめたよ。SFのクルマは本当に運転していて素晴らしいものだし、速くて戦闘力が高い。それに、日本のサーキットもすごくイケてる。だから、素晴らしいシーズンだったし、ほとんどのことを楽しめたよ。今晩と、明日味わう気分を除けばね(笑)。それに、僕の日本語も、少しは上達したと思っているよ(笑)。

ローゼンクヴィスト:多くのことを学んだよね。僕にとっては、こんなに大きなフォーミュラカーに乗ったのは今年が初めてだった。これまで乗っていたのは、F3やインディ・ライツだけど、こんなにパフォーマンスが高いクルマに乗ったのは初めての経験だったんだ。だから、とても楽しい経験だったし、学ぶことも多かったよ。時差ボケに対処する方法は無いってこともよく分かったけど(笑)。ピエールが触れたように、ヨーロッパ人のドライバー全員がここに来た時に、一番大きなチャレンジとなるのはコミュニケーションだと思う。そこで、苦労し続けるか、改善するために何かトライするかだけど、僕自身は、その点を素早く変えて行きたいと思っていたし、ものすごく進歩した部分だと思う。今のチームの状況を見たら、開幕戦の鈴鹿では、僕らはまるで“別世界”にいたようだったよ。そういう風に、チームの状況を改善できたことは誇りに思うし、今後にも活かして行きたいと思っている。

Q. ガスリー選手、ローゼンクヴィスト選手の取材で欧州からのメディアが来るようになりました。お二人は欧州の若手、後輩ドライバーにこのレースをオススメしますか?

ガスリー:僕はまず、彼らに「鈴鹿の1コーナーでのアクアプレーニングには気をつけて」って言いますね(笑)。いやいや、このシリーズは本当にすばらしいカテゴリーだし、多くの経験豊富で速いプロドライバーがいると伝えます。間違いなく最高にチャレンジしがいのあるカテゴリーです。また、GP2やフォーミュラルノー3.5といったクルマと比べてもスーパーフォーミュラはパワフルで速い。多くのことを学びました。それに日本のサーキットもすばらしい。個人的には鈴鹿やオートポリスがお気に入りです。シーズン最初に鈴鹿を走った時、本当にうれしかったですね。ヨーロッパには無いコースだと思いました。ぜひ、ヨーロッパのドライバーにもチャレンジして多くのことを僕のように学んで欲しいですね。

ローゼンクヴィスト:スーパーフォーミュラはぜひ彼らに経験してほしいレースです。確かにアンドレ(ロッテラー)がこのカテゴリーで走っていることは知っていたのですが、スーパーフォーミュラのことはあまり海外で知られていなかったと思いますね。今年になってたくさんカバー(報道)されるようになって、たくさんの人が興味を示すようになったのではないでしょうか。僕の知り合いであるフォーミュラEのドライバーたちも興味を持っていますね。なので日本で走ってもらいたいですね。
一方で、日本人の選手にもヨーロッパでの選手権にチャレンジしてほしいと思います。すばらしい選手がたくさんいると思いますが、今、F1にはいないし、GP2は一人か二人のようだし、GP3では3人くらいですよね。日本人のドライバーがヨーロッパに居ないことを不思議に思うので、もっと参戦できる機会に恵まれたらいいなと思います。

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