Headline News
今季初のサタデーミーティング、今後の動向を説明
2020年10月17日
10月17日、今シーズン初めてのサタデーミーティングがオンライン形式で行われた。レースウィーク中、開催サーキットにおいてメディア向けに実施されるこのミーティングには、株式会社日本レースプロモーション(JRP)代表取締役社長の倉下明氏、同取締役の上野禎久氏両名が列席。まず、新型コロナウイルス感染拡大防止対策に沿ったレース開催の現時点の総括、さらに今後の予定等について上野氏から説明があった。
これによると、全日本スーパーフォーミュラ選手権では、8月の第1回大会から有観客開催にあたり、政府のガイドラインに則った感染対策を実施。観戦エリアと関係者エリアを区分するエリア混在の回避、関係者への問診実施による健康管理、サーキットのパドック内に「ソーシャルバブル」を構築してのクラスター防止などさまざまな方針に沿って進めてきたという。また今大会でもこれまで同様、ガイドラインに則った形で取り組んでいるとした。一方、感染者の減少によるイベント開催時の入場緩和など、社会情勢の変化にも触れ、「JRPとしても都度状況に合わせてしっかりと対応していきたい」とコメントした。
また、現時点で観客数などの規模を検討するなどの具体的プランは未定としたが、まずは次回の第4戦オートポリス戦において「ピットビューイング」と称し、ピット前にしっかりとディスタンスを確保した上でピット前から観客にピットの様子を見てもらう予定があるとのこと。「少しずつ、お客様にレースの現場の楽しさをお伝えできる機会を増やしていきたいと思っている」としながらも、逆に感染拡大等の変化があった場合には、「管理体制が厳しくなるケースも想定した上でレースを開催する」と、社会状態に合わせしっかりとした対応を行いながらイベント実施に努めるとした。
続いて、倉下氏からは来シーズンのシリーズカレンダーについての説明が行われた。現在、JAF(日本自動車連盟)スポーツ審議会において暫定カレンダーが審議中であり、すでにWRC(世界ラリー選手権)、WEC(世界耐久選手権)とのスケジュール重複が想定されると語り、「11月にはFIA(国際自動車連盟)からカレンダーが発表されるので、さらなる検討を要することになる」ため、「ある程度確定的なカレンダーについては、おそらくかなり先にならないと皆さんに発表できるようにはならないと思う」と説明。バッティングの可能性が高いスケジュールにおいては、調整を開始しているとした。
続いて、ホンダのF1撤退発表に併せたカーボンニュートラルへの取り組みに対しての受け止め、および今後の日本のモータースポーツへの影響を問われた倉下氏は、「ホンダのF1撤退については正直驚いたが、2025年のカーボンニュートラルに向けてF1のリソースをそちらに振り向けるとストレートに受け止めて欲しいと伺った。したがって、国内のモータースポーツへの取り組みに影響を与えるものではないと聞いている」と回答。さらには「SF19は通常5年くらい使われるクルマなので、SF19が健在なうちは今のスタイルに近い形でレース開催を維持していくことになるであろう」とした上で、「今後のレースについては色んな議論があり、少し大きなビジョンでモータースポーツの先々のことを見据えようとしている」とコメント。クルマについても「今の内燃機関のエンジンのクルマをそのまま続けていくかを含め、しかるべきチームを組んで議論している。そうしたものが固まれば、具体的に話す機会もあるかと思う」と、検討中であることを明らかにした。