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阪口晴南、エナム・アーメド コメント
2020年12月24日
合同テスト 2日間総合 7位
阪口晴南(INGING MOTORSPORT)
「今回のテストに参加することになった経緯は、チームの卜部オーナーからご連絡をいただいたからですね。「乗る可能性があるから準備しておいてください」という風に言われていて、今月に入ってから正式に参加することになりました。テストの準備としては、もちろんシート合わせとかもありましたけど、データとかオンボードを見て。今は乗る前に色々な情報を得られるので、なるべくそれは自分で積極的に取り入れて準備してきたつもりです。当然、9月に乗せていただいたKONDO RACINGとは仕事の進め方が違ったり、クルマのフィーリングが違ったりしたんですけど、ひとまずは順調にメニューをこなせているなという印象はあります。JMS P.MU/CERUMO・INGINGのクルマ自体の印象がどうか言われると、説明するのが難しいですね。まず12月の富士というのが特殊なコンディションというか、特殊な路気温だと思いますし、そこでいかにタイヤをグリップさせられるかっていうことに全チーム悩んでいると思います。だから、この1回で、このチームのクルマはこうだって決めつけられないですし、これからどんどん進化していけるんじゃないかと思います。それよりも、今回は自分がこのクルマのポテンシャルをちゃんと最大限引き出せるかっていうことが大事になるなと思っていたんですけど、結構走り初めから違和感なく、自分の中ではそこそこいい状態で走ることができたので、そこをプラスに捉えています。クルマをちゃんとコントロールの手中に収めているなっていう感覚はあるので、そこは良かったかなと思っていますね。テスト内容に関しては、チーム的にも今年の振り返りをしたいということがあったと思います。この時期のレースというのは、もうなかなかないと思うんですけど、そう言った意味も含めて。初日の午前中は、習熟メインで走っていましたが、それである程度フィードバックできると判断してくれて、そこからはテストのメニューも進めさせてもらえたので、うまく行っていると思います。
自分自身も、レースウィークしかこのクルマに乗ったことがなくて、1時間のセッションをパパッとやって、すぐ予選とかだったので、テストで各セッション2時間走れるのは、ルーキーにとって結構大きいと思いますね。今回のテストには、立川監督だけでなく、石浦さんも帯同して下さっているので、アドバイスはもちろんいただいています。お二人とも現役ドライバーですし、ちゃんと映像とか見て下さって、指摘すべきところはしっかり指摘して下さいますし、僕のことをプロだと思って接して下さっている感覚があります。だから、たくさんのことを言うわけではなく、お二人が気になったことだけを言ってくださるような感じなので、本当にいい雰囲気です。もともとインギングの皆さんとは、去年から深い付き合いをして来たと思っているので、楽しくやっています。トップフォーミュラに来て、こんなに楽しく走れると言うのはすごくありがたいと思いますし、満足しています。
来年、もしこのチームからフル参戦できるなら、ですか? ん〜、一番やりたい環境と一番やりたい選手権だったので。ずっとこのチームに加わりたいと思って、ここ数年頑張ってきましたし、SFも昔から見ていて一番速いクルマで、選手権に出たいっていう気持ちも強かったんです。自分が本当にやりたいことなので、それに向けて、”努力するぞ”という風に思わなくても、勝手に努力できていると思いますし、それを努力という風にも思っていません。だから、一所懸命やって、最大限楽しみつつ、目一杯できたらなと思っています。
カート時代に一緒に戦っていたドライバーたちよりは、トップフォーミュラに上がるのが一歩遅れているんですが、年齢的には相応なので。みんなの方が年上の中、カートでは年下の僕が一緒に競っていたので、デビューが遅れても年齢的には同じだと思います。だから、そこに負い目を感じているわけではないですし、自分のこれまでの道を振り返ると、乗るのが遅れてしまった理由も理解しています。でも、そこから乗れるところまで来たという方が僕にとっては大きいです。そのまま乗れなくて、レース人生を断たれてしまう人がたくさんいる中で、本当に周りの人に恵まれて、”救いの神がいたな”と本当に思いました」
合同テスト 2日間総合 19位
エナム・アーメド(B-MAX RACING TEAM)
「今年の初め、僕はスーパーフォーミュラ・ライツに参戦する予定にしていたんだよね。でも、COVIDの影響でビザの発給をなかなか受けられなくて、日本に戻ってくることができなかったんだ。今回のテストもギリギリのタイミングで参加できることになって、来日してすぐ乗り込むことになったんだけど、F3からしたらものすごく大きなジャンプアップだったと思う。素晴らしく速いクルマだし、とても楽しいよ。僕は今年の最初にFIA F3で2レースしただけで、あとはトレーニングしかしていなかったんだ。そんな風に長らくレーシングカーから離れていたから、学ぶこともものすごくたくさんある。実際に乗ってみて、自分がいかにドライビングのリズムを失ってしまっていたかっていうことにも気付かされた。テストで乗れるって決まったのが本当にギリギリで、何も準備してくることができなかったし。今回のテストでは、まず自分が自信を取り戻すっていうことを目標にしている。これだけ速いスピードで高速コーナーに入っていくということに慣れるのは、かなり難しい。だから、今はそこを目標にしているんだ。
昨日の最初は出て行った途端にクラッシュしたし(爆笑)。冷えたタイヤだったから、すごく難しかったよ。クルマにものすごくパワーがある分ね。それで横を向いちゃったんだ。午後になってからはだいぶ慣れたけど、その時にはもう首が終わっちゃっていた(笑)。今日もまだ首が痛いし、そこは苦しんでいる部分だね。Aコーナーに入っていくたびに首に来て、保持することができないんだよ。だから、特にセットアップのメニューを行なっているということもなくて、僕自身が慣熟することに集中している。でも、来年はこのシリーズに参戦したいと思っているんだ。もちろん、まだチームと話をしている最中だし、どうなるかは分からないけど。でも、日本は世界でも最高の国の一つだと思っているし、クルマもこの選手権も最高だから、戻ってきたいと思っているんだよね」