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「鈴鹿ファン感」3年ぶりに開催。「SF NEXT50」プロジェクトは第3弾を発表
2022年3月5日
1962年の開業から今年で60周年を迎えた鈴鹿サーキット。それを記念して、3月5日(土)〜6日(日)には、鈴鹿サーキット60周年ファン感謝デーが行われた。新型コロナウィルスの感染状況を鑑み、昨年、一昨年と中止されたこのファン感謝デー。今年は3年ぶりの開催ということで、会場には熱心な観客が朝から数多く会場に足を運んだ。
その初日となる5日、午後0時半からは、JRPによる記者会見が開催。これは昨年発表された「SUPER FORMULA NEXT50」に関するもので、会見は3回目となる。
今回発表されたメイントピックは、今年2022年を通じて行われる今後の車両開発について。開発テストは今季開催される全7大会の前後いずれかに設定され、各2日間ずつの走行が予定されていることが明らかとなった。開発車両は2台あり、それぞれトヨタエンジン、ホンダエンジンを搭載。それぞれ赤にトラ柄、白にトラ柄があしらわれており、会見会場でアンヴェイルされた。この2台を使用しての開発全体を取りまとめるテクニカル・ディレクターには、昨年までトヨタエンジンの開発責任者を務めてきた永井洋治が就任。ステアリングを握る開発ドライバーとして、石浦宏明、塚越広大が指名され、こちらも今回の会見で発表された。また、テストに関する情報提供を中心に、スーパーフォーミュラに対する関心や興味をアップする存在として、土屋武士がアンバサダーに任命されたことも今回発表されている。
テストに関しては、今後詳細情報が随時発表されるが、主な目的はカーボンニュートラルの実現。トヨタ、ホンダが連携し、7回のテストを通じて複数のe-FuelやバイオFuelをテストする他、カーボン(炭素繊維)に代わるバイオコンポジット素材を使用したカウルなどのテストを行う予定だ。また、タイヤに関しても、引き続き横浜ゴムがシリーズのサプライヤーとなり、こちらも天然由来の配合剤やリサイクル素材など、再生可能原料を活用したレーシングタイヤの開発を行っていく予定となっている。さらに、その先にはドライバーの力量を最大限引き出し、エンターテインメント性の向上に繋がるような車両を目指すということで、新たな空力開発テストなども行っていく予定だ。初回のテストは、4月6日、7日。舞台は富士スピードウェイとなるが、どんな成果が得られるのか。
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また、同じ会見の中では、今季シリーズに参戦するドライバーたちが紹介され、フォーミュラ・ドライバーズ・アソシエーション代表の山本尚貴、昨年のチャンピオンである野尻智紀がそれぞれシーズンへの意気込みと抱負を語っている。その後、シリーズ参加ドライバーたちは、午後3時半から30分間のフリー走行を行い、昨年12月以来となるスーパーフォーミュラカーのドライブを味わったが、最初からイベントとは思えない本気モードでの走行。ファン感謝デー終了後の3月7日(月)〜8日(火)には、今年最初の合同テストが行われるが、それを前に早くも各ドライバーが火花散るようなプライドのぶつかり合いを見せていた。