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「SF NEXT50」 プロジェクトの一環として、アニメプロジェクトにおける協業を発表
2022年7月16日
早くもシーズン後半戦に入った2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権。第6戦を迎えた富士スピードウェイでは、大会初日となる7月16日の午前11時50分から恒例のサタデーミーティングが行われた。今回は、新たに300名が加わった「SFgo」開発サポーターの件はじめ、「SUPER FORMULA NEXT50」 プロジェクトにおける新たな協業の紹介、さらに次回第7・第8戦が実施されるもてぎ大会のプロモーションなどが行われた。
まずは、株式会社日本レースプロモーション代表取締役の上野禎久がシリーズチャンピオンを巡る展開に触れ、「個人的にも大変楽しみになってきた。ランキングでも2強対決から三つ巴の様相になっている。スポーツではやはり三つ巴が一番おもしろい。この三強対決を後半戦では私自身が”SFファン”としてしっかり見ていきたい」と今後のレース展開に期待を寄せた。一方、ここのところ感染者数が激増している新型コロナウイルスについては、「心配はあるが、政府からも行動制限はしないという発表もある。私どもも引き続き基本行動をしっかりと徹底し、富士スピードウェイさんと協力しながら感染対策を行って進めていく」とコメントした。さらに、前大会SUGOにおいて開始を発表した「SFgo」における開発サポーターの二次募集の進捗を説明。新たに300名ほどの参加があったとし、合計600名ほどのサポーターと共に今後さまざまな開発を進めていくとした。なお、今大会からユーザーインターフェイスをバージョンアップしたと言い、「ドライバーのオンボード映像とマシンの総合データを見て楽しめるのが”SFgo”の強みだが、『いつ、どのドライバーの情報が見どころなのかという判断が少し難しい』という声を頂いたので、近接してる場面をしっかりとバトルと判断し、そのドライバーのオンボードを見たらおもしろいということを視覚的に伝えるという機能を加えた」と明らかにした。「こういうアップデートは、開発サポーターの皆さんの声を反映して開発されたもの。ユーザーの生の声を形にできた我々のアジャイル開発のひとつの成果だ」と自信を覗かせた。
キングレコード株式会社キング・アミューズメント・クリエイティブ本部 プロデューサー 佐々木 裕路(ゆうろ)氏
さらに、シーズンを通して取り組むスーパーフォーミュラにおけるプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT50(SF NEXT50)」の新たな取り組みを発表。キングレコード株式会社が進める近未来のハイパーアクションレースアニメプロジェクト「HIGHSPEED Etoile(ハイスピード エトワール)」に参画するという。上野はキングレコード株式会社キンク・アミューズメント・クリエイティブ本部でプロデューサーを務める佐々木 裕路(ゆうろ)氏を紹介。佐々木氏によると、オリジナルの新作テレビアニメでは近未来の日本を舞台に最新技術を駆使、最高時速500km/hオーバーで最速を駆ける次世代レースを描く設定になっており、物語の中では、主人公の少女である輪堂 凜(りんどう りん)がライバルたちと切磋琢磨するなかで成長する作品になるという。「昨年の10月にNEXT50の会見をご覧になったキングレコードさんから『こういうプロジェクトが進んでいる』という話があった。そのビジョンが我々が掲げたものと同じだった。運命的な出会いだったので、価値あるものにしていこうとパートナーシップを組ませていただいた」と協業に至った経緯を口にした上野。実際、制作スタッフがレース現場に足を運んでいると言い、「モータースポーツファンが見ても唸るよう、リテールなどもしっかりと見ていただき、アニメの世界で再現してほしい」という上野のリクエストに対し、佐々木氏も「作品の制作陣はクルマに非常に富んだ知識を持っているが、TEAM MUGENさんにもご協力いただいている。今日のような雨のレースなど、生の緊張感、現場の声などをしっかりベースに置くことで、SFではあるがしっかりした作品になるのではないかと思う」と応えた。また、制作にあたり、参戦ドライバーにはアンケートを取っていると明かした佐々木氏。「普段は休日に何をしてる、どういうこと気にしてレースしてる、ジンクスはあるかなど、そういったところを少しずつ拾いながらキャラクターを生成している。そういう意味では、スーパーフォーミュラの流れを汲むキャラクターになるのではと思うので期待していただきたい」とコメントした。
ホンダモビリティランド株式会社 田中薫社長
続いて、次大会を開催するサーキットであるモビリティリゾートもてぎを運営するホンダモビリティランド株式会社の田中薫社長が登場。開場して25周年を迎える同サーキットでは、今年3月には名称をモビリティリゾートもてぎへと変更しているが、田中氏は「リゾートレクレーションという大きな概念の中でその一部にモーターレクレーションであるとか、自動車レースというものが自然に入ってこれるように次世代のファンを作っていきたい」とし、「新しい形でのモビリティ文化を創造するにあたり、NEXT 50でやってらっしゃるようにカーボンニュートラル等も含め、ご一緒にお手伝いをしていきたいという風に思っている」と今後の取り組みについて説明した。また、先日、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が母校である作新学院を訪れて小学部において出前授業を実施したことにも触れ、「同校の小学部の皆様、先生方、ご父兄も含めて(次大会開催の)もてぎに招待をしていただいた。次の世代のファン作りに努めていきたいと思う」と語った。
その後の質疑応答では、前大会終了翌日にスポーツランドSUGOで実施された第4回開発テストに話がおよび、その中でV8サウンドのテストについて感想を問われた上野は、「テストでは各コーナーで聞いてたが、ある程度回転域に行ったときに少し甲高いと思った。ああいうふうに音が抜けると気持ちいいなと感じた。我々のエンターテイメントというところで、こだわってやっていきたい」と今後も継続して開発、テストを実施するとした。また、今大会後には第5回開発テストを予定しているが、「最近は(開発車両が)”白寅””赤寅”とキャラクターが確立し、あの車両を応援してくれるファンの方も大変増えてきている。今回はホンダさんが新たに排気音のテストもするので、(前回テストしたトヨタと音の)聞き比べも可能になる。ぜひ来ていただいて、生の走りと生の音を聞いていただきたい。我々が目指してるモータースポーツエンターテイメントを肌で触れてほしいと思う」と、精力的に進める新たな取り組みを改めてアピールした。