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「絶対に諦めない、前を追い続け、チャンスをものにするとチームとともにやってきた」

2022年7月17日

決勝1位
No.15 笹原右京(TEAM MUGEN)
「絶対に諦めない、前を追い続け、チャンスをものにするとチームとともにやってきた」

「ほんとに言葉が……正直ちょっと思い浮かばなくて。チームの皆さん、そして応援してくださってる皆さん、本当にありがとうございます、というひと言ですね。とにかく感謝の言葉しかなくて。今シーズンはほんとにギリギリのタイミングで参戦することができて、チームの皆さんにはシーズンが始まる前からすごいいろんな力をいただいていて、苦労もかけて。ただなかなかやっぱり自分自身が結果を届ける………優勝を、最低限でも表彰台を届けるっていうことをなかなかこのラウンドまでできてなかったので。正直すごいプレッシャーも多かったですし、(結果を)残さなければいけないものに対して『重いな』とすごく日々感じてました。昨日の予選もなかなか思ったようにうまくいかなくて。ほんとに苦しい中だったんですけど、チームの皆さんが手を差し伸べてくれて、ひとつひとつ細かなところから助けてくださったおかげで、最後は、僕自身も長年レースをやっていて”水物”というか、(レースでは)何が起こるかわからない。ただ、その中でとにかく絶対に諦めない、とにかく前を追い続け、ひとつでもチャンスをものにするっていうことを、ずっとチームとともにやってきました。ここ数戦もほんと細かいことで自分のミスでも落としたり、いろんな流れもよくなかったりして噛み合わなかったんですけど、今日(の結果)が噛み合うきっかけとなってくれたらうれしいです。今後も浮かれることなく、もっとちゃんと地に足をつけて、(チームメイトの)野尻(智紀)選手のように勝って、(タイトルを)獲れるようなドライバーになっていきたいなと思っています。

(レース前の)8分間(走行)でもある程度手応えは感じていたので、最後細かなアジャストをちょっと自分の方からもお願いさせていただいて。レースに向けては、走り出したらもうドライバーが頑張るしかないし、走り出してから手応えもすごい感じられていたので、あとはほんとに自分がミスなく、コツコツと走り切れればっていう形でした。(ピットへのインラップのときは)もちろんセーフティカーが導入されたのは(無線で)聞いてましたし、自分自身もほんとに坪井(翔)選手と多分ビットに入るのが一緒になりそうだったんです。ただ、僕自身ペースには自信があったのと、ただそれ(タイヤ)も限界を迎えていたので。ほんとにたまたまというか、もう自分が
(ピットに)入ろうと思ったときにセーフティカー(導入)っていう形になって。そのインラップはとにかく安全に気をつけながらも、頭の中でも『もしかしたらすごいチャンスが来るかもしれない』っていうのは思っていたので、あとはピットで例えば自分のミスだったりとか、そういう部分がないようにっていうのをほんとに気を付けながら走っていたっていう感じです」

決勝2位
No.38 坪井 翔(P.MU/CERUMO・INGING)
「悔しいが、ポジティブな部分も結構大きい」

「もったいない、(優勝の可能性がある)すごいチャンスだったんで、もったいないことをしてしまったなっていうところで、なかなか悔しい2位になってしまいました。でも、昨シーズンからまったく前で走ることができなくて、10番以内にいることもほぼできない中で今シーズンを迎え、今シーズンはちょっと速さはありつつも、結果につながらないレースが結構続いてたので、まあ正直しんどい感じだったんです。今回しっかりフロントロウに並んで、決勝も力強く戦って……。もったいなかったですけども、仮にセーフティカーが入ってなかったとしたら、普通にレースをしていたとしたら、優勝はできなかった。今日はちょっと優勝できるほどの実力はなかったので、しっかり2位になれたのでそこはすごくポジティブです。ようやくドライでも速さが出てきて、いろいろ課題としてたものがクリアになってきたので、やっとここからかなっていう感じです、(結果は)結構悔しいですけど、ポジティブな部分も結構大きかったので、感情がどっちなのかなといういう難しいところですが、とりあえず今シーズン初めての表彰で、2年ぶりに乗ることができてひとまず良かったです。

(ピットインのタイミングとセーフティカー導入が重なったようだが)僕がピットに入ったタイミングでセーフティカーが出ていたかは知らなくて。でも、関口(雄飛)選手のタイヤが外れたような映像がモニターで見えたので、なんかアクシデントかなと思いつつも普通にピットアウトして、ピットアウトする瞬間に1コーナーのポストで”SC”って出てるのが見えました。その瞬間は野尻(智紀)選手と戦ってる状況だったので、”SC”と見えた瞬間に、なんとか第2セーフティカーラインまでに(野尻の)前に出れれば、前に出れるんじゃないかなっていうシチュエーションだったので。そこで結果的に前に出れたので、まあ良かったなっていうか。すごいいいタイミングでセーフティカーが出てくれたなっていうのが、そのとき思ったことでした。そのあと、思ったよりもセーフティカーがいないし、どこにいるんだろうっていう感じだったんですけど。まああのときは(状況が)わからなかったです。自分もトップに立ったものだと思ってたので。そのあとの状況がまったくわからなかったんで、プッシュをしていれば良かっただけの話なんですけど、そこでちょっとマージンを出しちゃったんで。それがすべてだったかなって感じです。(その時点でチームからの無線は)何もなかったですね。だから、『これでトップに立った』ぐらいな感じだったんで。 多分チームも状況がわかっていなかったのかなっていう……。まあ、本来セーフティカーが出て、隊列が整うまではプッシュしなきゃいけないっていうのは分かっていたことだと思うので、それはチームというよりは僕がそこで”対・野尻選手”と戦ってるところで、(野尻の)前に出れてちょっと安心しちゃった部分がすべてだったかなって思います」

決勝3位
No. 1 野尻智紀(TEAM MUGEN)
「自分に向かなかった展開の中でもしっかりこの位置をキープできた」

「スタートで坪井(翔)選手をオーバーテイクできて、そこである程度流れを少しずつ自分の方に寄せられたかなっていうところではありましたが、いろいろね……セーフティカーとか(序盤にクラッシュした)サッシャ(フェネストラズ)選手が無事かどうか、何もケガがないといいなっていう気もすごくあるんですけれど、まだちょっと映像とか見ていないので、何がどうなったかわからないのであれなんですけど。そのあとセーフティカー明けっていう中で、今回はすごい積極的な戦略で行こうっていう話をセーフティカー中にしていて、ミニマムでピットインっていうのを選んだわけなんですが、そのあと、ドライブスルー明けかな? 山本(尚貴)選手がたまたま(自分の)前に出てきてしまうような形になってしまって。そのあたりもなんて言うんでしょうね、彼は本来ブルーフラッグが振られる周回じゃなかったはずだったんですけど、僕は1回2回ぐらいかな。
山本選手がブルーフラッグを振られてる姿を目にしてたんで。僕は山本選手がちょっと周回遅れなんだっていう認識を持ってしまったし、そのへんで少し……なんて言うんですかね、感情で面で揺らいだ瞬間もあったりして。そのあと、坪井(翔)選手が一番悔しい思いは持ってると思うんですけど、そういった場面もあったりして。なかなか優勝までの壁が高いなっていう感じですが、自分にちょっと向かなかった展開の中でもしっかりこの位置をキープできたっていうのは、 非常にいいことだと思うので、また次につなげていきたいなと思います。

終盤はタイヤコンディションの良い後続車に猛追される形になったが)宮田(莉朋)選手のニュータイヤでの一撃の部分をきっちり抑えられれば大丈夫かなと、感覚的に思うところがありました。そこを凌ぎ切ってからは、あとは自分のペースで走るっていうだけでした。なんとかこの順位をキープできたんで、それだけいいクルマだったということでもあるので、また次もしっかりと優勝を狙えるような準備をしていかないとなと思いました。
あと、1コーナーの坪井選手とちょうどピットアウト出口でセーフティカーラン中に重なったタイミングで言えば、正直、僕も”対・坪井選手”で、坪井選手からしても”対・野尻”でしか考えられてなかったかなというような局面だったんじゃないかなと思っていて。僕もあの瞬間、あの直後にもう少し坪井選手に前に行ってほしいというプレッシャーをかけ続ければ、坪井選手にも気づいてもらえたかもしれないので、ちょっと甘かったなっていう自分としての反省点ももちろんあります。そういった部分をひとつずつクリアしていくことがタイトル(獲得)につながっていくと思うし、また次のもてぎの2連戦が正念場だと思ってるので、死ぬ気でがんばりたいなと思います」

優勝チーム監督:TEAM MUGEN
田中洋克監督
「チームランキングでも2位に相当大きく差をつけた結果になった」

「とにかく(笹原)右京がこうして勝ってくれて、ほんと何よりうれしいです。 今シーズン、右京が(チームに)加わり、速さはあったんですけどなかなか噛み合いが悪くて。トラブルであったり、いろいろ運が悪かったり……というのがあって結果を出せなかったんです。今日は今日で逆に運が味方についたというのもありますが、セーフティカーが入るまでにも(ピットに)入るタイミングをチームとドライバーでよく確認をしながらでのタイミングだったので、これはこれでチームとドライバーの(総合力として)良かった部分でもあるので、そういう中で勝てたのがすごいうれしいですね。本当にありがとうございました。

(ピットインのタイミングは)右京も最初から引っ張るという想定ではあったんでが、中盤に埋もれたポジションでしたのでミニマムで入るということも当然考えました。 ただ、前の選手が一緒に入ったのでは、同じポジションに同じ順列でコース上に戻りますので、そこは前の選手等々を見ながら、そのタイミングを3回か4回見計らってタイミングを見ました。で、あとは20周以上走ればセーフティカーが入ったり、そういうイレギュラーが出たときには、もう即座に(ピットへ)入るというふうに決めていましたので、あまりタイミングでは迷うことなくピットに入ることができました。
クルマの持ち込みは、(土曜日の)午前中の走行ですごい雨でも感触はいいなという状況でしたが、午後の予選になってセット変更した部分が想定以上に変わってしまったんです。右京はそういう週末が今シーズン結構ありまして、良くなったり悪くなったりっていう浮き沈みがありました。その中で昨日もチームもドライバーも含めてすごく悩んだのですが、ドライに向けてちゃんと修正できたので良かったなと思います。右京は”一発(の速さ)”を結構持ってるんです。ただ、やっぱりクルマ作りっていう分に関してはまだ野尻にまだ追いついてない部分はあります。(SUPER)GTもそうですが、大湯(都史樹)とのコンビを組んで走っている中で、ほんとに一発の速さや思いっきりという部分ではすごい魅力ある選手です。それをうまくちゃんと活かして、チームでもチャンピオンを獲れるようなドライバーになってもらえればいいなと思ってます。
 
共に表彰台に上がった)野尻(智紀)に関しては、今回は早めのピットインで”王道”というか、そういうレースで勝ちに行くっていうレース展開を想定していたんです。で、予定通りミニマムで(ピットに)入って、(コースに)出ていって……。一応クルマも悪くなかったので思いどおりの展開ではあったんですが、まあ、いろいろちょっと。そこはもう結果論でしかないんですけども、こういう結果になって。3位でも悪くなかったので良かったと思います。(チームポイントでもトップに浮上したが)今、野尻がずっとポイントリーダーで来ていて、なかなか右京の方がポイントを獲れなかったというのがありました。今日こうやって優勝して、(2台で)まとめてポイントを獲って、チームランキングでも相当2位に多分大きく差をつけた結果になってますので、このままちょっと逃げ切れたらいいなと思ってます。

チームはシーズン前のテストから……去年からそうですが、速いクルマを維持するために、ほんといろんな取り組みをメカニックもエンジニアもやっています。ドライバーも当然ですが、すべてに対していろんな取り組みや解析も含めて、いいチームになったなと思ってます。あと、この夏の富士っていうのはまだ結果が出てなかったので、この暑い時期の富士で結果を出せれば………、ちょっと今日は涼しかったですが、夏の富士で結果を出せれば、どこのサーキットへ行ってもある程度はスピードを安定して保つことができる、いいチームになるんじゃないかなと思ってます。ここまでは思いどおりで(来ているし)、ほんといいチームですし、雰囲気もいいです。ただ、これをキープしていくっていうのは逆に本当に難しいことだと思ってます。他のチームも当然がんばってきてますし、それ以上のことをもっとこれからやらなくちゃいけないっていうことは考えてます」

BRM Winners AwordとしてViron Japan株式会社 滝川代表取締役CEOより特製クロノグラフが贈呈された

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