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伊沢拓也がトップタイムをマーク 全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦 専有走行
2017年5月26日
先週から急激に初夏の陽気となった日本列島。5月最終の週末となる27日(土)~28(日)には、岡山国際サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権・第2戦が行われる。それに先立ち5月26日(金)には、午後0時45分から2時間に渡る専有走行が行われた。この専有走行は通常1時間だが、このオフに岡山の路面が全面改修されたことで、今回は時間が延長されている。セッションは2回、赤旗によって中断されたものの、大きなクラッシュなどはなく、残り時間が少なくなってからはほぼ全員が予選アタックのシミュレーション。その中で、No.41 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がトップを奪った。伊沢と1000分の1秒差の2番手につけたのは、No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。以下、伊沢のチームメイトであるNo.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)、No.8 大嶋和也(SUNOCO TEAM LEMANS)、開幕戦を制しているNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)と続いている。
専有走行が行われた金曜日は、朝から好天に恵まれ、ぐんぐん気温が上昇。スーパーフォーミュラの専有走行は、気温25℃、路面温度32℃と、汗ばむようなコンディションのもとで、午後0時45分に始まった。今大会では、前回から持ち越したユーズドタイヤが3セット、今回供給されるニュータイヤが4セット、各ドライバー計7セットのタイヤを使用できるが、金曜日の走行では誰もニュータイヤは使用しない。そこで各ドライバーともに、ユーズドタイヤでの走行となった。
コースがオープンされると、まもなくほとんどのクルマはコースイン。今年初めて走る岡山のコースでのマシンの状況を確認する。そんな中、開始から6分というところで、大嶋がアトウッドコーナーでコースアウト。セッションは赤旗によって中断された。大嶋のマシン回収が終わると、午後1時01分にセッションは再開。ここから各チームは、本格的な走行に入った。一方、この序盤の時間を利用して、ピットストップの練習をするチームも。中でも、山本はレインタイヤでコースに出てピットに戻り、タイヤ交換練習をするなど、今週のレースに向けての準備を進めていた。
セッション開始から30分ほどが経過すると、まず1分15秒台に飛び込んできたのは、関口。さらに、No.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が1分15秒432までタイムを伸ばす。No.1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)も15秒台に入れてくる。そこから10分ほど経過すると、関口はさらにタイムを短縮。真っ先に1分14秒716と、14秒台をマークした。ちょうどその頃、セッションは2回目の赤旗によって中断される。これはNo.15 ピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)が1コーナーでコースアウトしたため。このマシン回収が終わり、セッションは午後1時39分に再開された。そこからは、各ドライバーが自己ベストを次第に縮めて行く。残り時間が40分余りとなった所では、国本が14秒台に突入。その10分後にはNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)やNo.20 ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、No.18 小林可夢偉(KCMG)らも続々と14秒台に入ってきた。
そして、セッションが残り10分を切ったあたりからは、各ドライバーがニュータイヤに近い状態のユーズドタイヤでタイムアタックシミュレーションを行った。その中で、残り7分の時点でトップタイムを刻んだのが関口。関口は1分14秒148と、それまでの自己ベストをコンマ4秒ほど更新した。だが、残り2分を切ったところで、これを上回ってきたのが伊沢。伊沢は、関口のタイムをわずかに1000分の1秒上回る1分14秒147でトップに立った。これに続いて、野尻も3番手タイムをマーク。その他のドライバーもアタックを試みていたが、「最後に装着したタイヤでなぜかグリップが得られなかった」、「トラフィックに引っ掛かった」など、様々な事情で、伊沢のタイムを上回る者はいなかった。
明日は、午前8時40分から45分間のフリー走行の後、スタート練習。そこから約1時間のインターバルを経て、予選が行われる。チームにとってもドライバーにとっても、慌ただしい朝となりそうだが、誰がPPを獲得し、午後のスプリントレースを制するのか。気になるところだ。