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2018年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第4戦 決勝記者会見
2018年7月8日
優勝 No.3 ニック・キャシディ(KONDO RACING)
「アウトラップは人生一番大事なラップだという思いで走った」
「うれしくてたまらない。タフな戦いだったからね。スタートはホイールスピンしないように、安全に…、と気をつけていた。新しいクラッチシステムを導入していたこともあって、どう使うかも課題だったしね。まずスタートはOKだったし、レースもリードできたし、うまくソフトタイヤを使えるようマネージメントしたんだ。ただ、20周くらいの間、周回遅れのクルマに絡んでしまったこともあってダメかもと思ったこともあった。でも勝つことができたのはラッキーだったね。
今日は、スタート時のタイヤがソフトでもミディアムでも大した差はなかったんだ。一方で20周くらいのバックマーカーによるトラフィックだけど、僕が完璧な状況を作ってリーダーとしてトップを走り、レースをマネージメントしていたにもかかわらず、バックマーカーが前にいることでペースが1秒ほど落ちてしまった。それに後ろにいた石浦選手はバックマーカーがいることでタイヤに熱が溜まってしまったしね。僕も同じ状況になってしまったんだ。こういう状況が改善されることを願ってるよ。
ピットインのタイミングは自分で決めたんだけど、ミディアムに換えてからはグリップが良かったし、自分のペースを作ることもできたんだ。なにしろアウトラップは人生一番大事なラップだという思いで走ってたからね。SUGO戦のあとから、選手権のことよりもクルマを良くすることだけを考えてきたんだ。レースウィークまでによりクルマを理解することに努めてきたけれど、それが結果として現れたことを誇りに思ってるんだ。これからも、チャンピオンシップやポイントのことを考えるとレースとして大事なことがうやむやになるので、とにかくクルマを良くすることに集中していくことでチャンピオンシップにつながっていけばいいと思うね」
優勝チーム監督コメント 近藤真彦監督
「ニックの速さはもちろん、チームが一丸となって獲った勝利」
「今日はありがとうございました。2008年第7戦富士戦以来の勝利らしいですが、何年ぶりになるのかも忘れていました。そんな長かったんですね。ニック(キャシディ)に関しては、いつ優勝してもおかしくない、すばらしい素質のあるドライバーなのはわかっていました。とにかくチームが一丸となって彼を完璧にバックアップできればいつでも優勝できるんじゃないかという期待はありました。去年からウチではルーキーとしてニックと山下(健太)を預かっているんですが、1年目は勉強もしなきゃいけない年だったと思いますが、2年目はどこかでどっちかが勝たなきゃいけないという意識もあったので、その第一段階をニックが達成しれくれたので非常にうれしいです。今回はニックの速さはもちろん、チームが一丸となってみんなで獲った勝利じゃないかと思います。
今回の勝因としては、昨シーズンくらいからチーム内の人事の改革等をやってきたのですが、その歯車が合ってきたということもありますね。そして今日、ニックがいいきっかけを作ってくれたので、チームのモチベーションもさらに上がったと思います」
第2位 No.1 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
「ぎりぎりチャンピオンシップに関しても踏みとどまることができた」
「ずっとどのセッションでもニック(キャシデイ)が速かったので、どうしようかとスタート前、グリッド上でもクルマのセットアップに悩んでいました。ソフトタイヤで長いスティントになるという予想は立てていたので、後半に合わせたセットアップを狙って走っていました。なので、序盤はついていくだけでギリギリ、まったく同じくらいのペースだなと思ってました。
スティント後半になり、ニック選手がちょっとツラそうになってきたので、ここが勝負どころかなと思っていたのですが、一方でブルーフラッグを無視するクルマがたくさんいて、僕にとってはトップが押さえられている状態なのでチャンスは生まれやすくなっていたのですが、気持ち的には早くどいてほしいな、と思ったりして…。それで並びかけるところまでチャンスが来たんですが、それ以上のチャンスはなかったです。あとは作戦でどうなるかと思ってたんですが、ニック選手がピットに戻ってからプッシュしたものの、(クリアラップにもかかわらず)ニック選手のミディアムタイヤと同じくらいしかタイムが出なかったので、そこで勝負がついてしまったのかなと思います。
周回遅れが前にいてタイムが落ちてしまったこともあり、国本が来ていることは聞いていたのですが、どれくらいの位置関係なのかは一切情報はありませんでした。とにかくプッシュする以外なかったので、なんとか厳しい状況をくぐり抜け、ニックと勝負するしかないと腹をくくって走っていました。(結果は)悔しいですが、昨日、今日と速さはあったし、今シーズン、ぎりぎりチャンピオンシップに関しても踏みとどまることができたので、後半戦はもっと勝負していきたいと思います」
第3位 No.2 国本雄資(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
「3位表彰台を獲ることができたのでチームの皆さんに感謝したい」
「まずスタートでソフトタイヤにするかミディアムタイヤにするかすごく悩んだんですが、ミディアムでスタートするなら、前半スティントでミディアムのトップにいなきゃいけないとチームから言われていました。そのためには、スタートとそして前でミディアムタイヤを装着する平川(亮)選手と塚越(広大)選手を抜かなきゃいけませんでした。また後ろにもソフトタイヤを着けたクルマがいたので、1周目にそれに呑まれない(逆転されない)ようにということもチームから言われていました。その中で、自分は本当に完璧なスタートができたし、前のミディアムタイヤを抜くこともできました。
1周目に100Rで(No.17 塚越との)接触があって、それで1台(No.6 松下)前に行かれてしまったのですが、ミディアムのトップで前半のスティントを走ることができました。でもやはりソフトタイヤのグリップが高く、徐々に離されてしまったので、12周目(11周終わり)にピットに入り、ソフトタイヤで長い距離を走るというレースをしました。
そこからほんとに誰もいないところでプッシュして走り、トップを狙っていったんですが、ちょっと足らず…。ラスト10周はタイヤのグリップ自体はあったんですが前にも追いつけないし、タイヤも最後まで持つのかどうか不安な部分もあったので、(後方にいた)平川選手のペースを無線で教えてもらってコントロールしながら、という感じでした。抜いたりバトルは少なかったんですが自分の中では結構ヒヤヒヤドキドキしながらのレースになりました。なんとか3位表彰台を獲ることができたのでチームの皆さんに感謝したいです」