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「なんの不安もなく最後まで高いポテンシャルを発揮できた」
2022年4月10日
決勝1位
No.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)
「なんの不安もなく最後まで高いポテンシャルを発揮できた」
「昨日(第1戦)は平川(亮)選手に負けて悔し思いというか、『さすが平川選手は来るな』──当たり前のことかもしれませんが、そういった感情がありました。あとは、予選で前に行かないと押さえ切れないかなと。今日はポールポジションを獲るべく、昨日(のレースが)終わってから、しっかりとクルマを見直しました。この点はTEAM MUGENの2台体制がすごく活きてきて、笹原(右京)選手のいい部分を少し僕の方に融合させながらクルマをアジャストを行いました。それが今日に対してすごくいい方向に行ったので、ポールポジションを獲るというひとつの目標がまず予選で達成されました。
決勝に関しては、『このままの順位で行こう』と。セットアップは今日に対して結構変えていたのでどうなるか不安もありましたが、(レースでは)なんの不安もなく最後まで高いポテンシャルを発揮できたので、今日は本当にすばらしい一日になったと思います。チームと応援してくださったファンの皆さんに最大限の感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。(今シーズンは)10戦もありますしルーキーと言われる選手たちも非常に速い。今日隣にいる(3位の)宮田(莉朋)選手も速いのはわかっているので、これからも気を抜かずに戦い続けたいと思います。
(セカンドスティントでは平川と”付かず離れず”のバトルになったが)平川選手が予選8番手だったので、『やっぱり来たな』と思いました。非常にイヤなライバルが来たなという印象でした。その後は、平川選手の”OT”(オーバーテイクシステム)がどのくらい残っているのか……そういうところが気になりました。また平川選手がいつタイヤを換えたのか、そのあたりを無線で情報をもらいながら、自分としてはなるべく1秒近くまでは接近させないようにプッシュしたり、少し余力を持ってみたり、そういうことを繰り返しながらタイヤも労りつつ、ペースを安定させることに主眼を置いてドライビングを続けました」
決勝2位
No.20 平川 亮(carenex TEAM IMPUL)
「ベストは尽くした」
「今日は昨日からコンディションが結構変わっていて、そこは予測はしていました。予選でクルマはうまく合わせ切れたのですがタイミングに失敗してしまい、8番手に沈んでしまいました。クルマのせいにはしたくないですが、コンディションが変わると乗りづらくなる部分があり、そこに合わせ切れなかったのが一番大きいです。昨日はQ1が終わって『ポール(ポジション)を狙えるな』という感じでしたが、今日はQ1を走っていて『落ちるかな』という不安もあったくらいでした。レースではしっかり挽回しようと臨みましたが、スタートは良かったものの位置取りであまりジャンプアップできなかった。それは仕方ないんですが、そのあとはペースも良く、一番はピット作業がすごくすばらしかったことです。そこで三宅(淳詞)選手を抜くことができたし、そのあと野尻(智紀)選手の近くまで行くことはできました。(トップ・野尻との攻防戦については)もうタイヤが終わっていて、(野尻に)離されないように必死でした。昨日のような差はなくて……。逆に宮田(莉朋)選手が後ろから来ていて、あまりラクな展開ではなかった。今日のセカンドスティントはキツかったなという印象です。
今日、この8番手からできたことは2番手まで(上がることだった)かなと。ベストは尽くしましたが、まだまだ課題はあるし、まだ2戦しか終わっていないので、次の鈴鹿大会に向けてもっと速く、強くなれるように研究していきたいと思っています」
決勝3位
No.37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
「予選よりひとつ順位を落としたが確実に前進している」
「予選を2番手で終わって、決勝では去年からずっと課題だったスタートを普通に切ることができました。そういう部分でも昨年の課題をしっかりと克服した状態でレースに臨めました。昨日のレースでTOP3に比べると、ちょっとパフォーマンスが足りていないところがあって、それを改善して今日に臨みました。
昨日に続き今日も第1スティントのパフォーマンスがイマイチでした。今日は2番手スタートだったので、ここでトップに出ればクリーンエアで走れるわけですが、2番手キープであれば野尻(智紀)選手が速いのは当然ですし、それについていければその先で見えたものを次に活かそうと思っていました。(野尻に)離されたという部分は自分の中でも足りない部分だと感じたし、どこで追いついてどこで離されているかをしっかり間近で見れました。離されたという状況についてはしょうがないかなという感じでした。
3位と、予選よりひとつ落とした順位ですが確実に前進していると思いますし、去年はこの順位にいることすらできなかったと思えば、大きな進歩だと思います。結果に満足するわけではないですが、少なからず前進しているということを再確認できましたし、残り8戦と結構レースがあるので、引き続きチームとともに努力したいと思います。表彰台に乗れたこと、また応援してくださった皆さんには本当に感謝しています。ありがとうございました」
優勝チーム監督:TEAM MUGEN
田中洋克監督
「強いMUGENを見せることができてうれしく思う」
「シーズン直前に2台体制が決まり、それに協力してくださったスポンサー様、あと色々と活動のためにご尽力くださった関係者の皆様に心からお礼申し上げます。また短期間でクルマを作ってくれたチームのメカニック、エンジニアにもお礼を言いたいです。そして『野尻(智紀)選手、おめでとう!』。ほんと、うれしいです。去年、野尻選手がチャンピオンになり、チームとしてはそれを継続させて、編成が変わったとしても速さを見せなくちゃいけないし、見せられるよね!? という思いが当然ありました。すごいプレッシャーの中で開幕を迎えたのですが、こうして(第2戦で)ポール・トゥ・ウィンを獲ってくれたのでほんとうれしく思います。”強いMUGEN”というのを見せられてうれしく思っています。
(決勝では、野尻のチームメイトである予選3位の笹原右京が前日に続いてエンジンストールとなったが)笹原選手は予選ですばらしいスピードを見せてくれて決勝でも当然ワン・ツー(フィニッシュ)を期待していたのですが、残念ながらスタートで(エンジン)ストール(した)。昨日のデータから色々対応して今日に挑んだのですが、またも同じトラブルなのか……まだロガーデータを見ていないのでわかりませんが、2回も続けてということは深刻に受け止めなければいけませんし、次に向けてしっかり解析していきたいと思っています。
(1大会2レースについて)チーム目線で見ると、朝に予選、午後にレース、とタイトなスケジュールです。ものすごく体力も要りますし、短い時間の中でいろいろ決めなくてはならずすごく大変です。ただお客さんから見ると、一日のあいだに予選とレースが見られるのはとてもいいことでもあると思います。これを通常としてできるようになれば、もっとファンの皆さんに喜んでもらえるし、(ファンも)増えるんじゃないかなと思います。ただ(結果として今大会は)ポイントが獲れたから良かったですが、獲れないとものすごいビハインドになってしまいます。開幕での2レースは非常に重要なポイントになりました。そこ(の流れ)に乗れることができて本当に良かったと思います。
(2台体制となったチームは)すごくいい雰囲気だと思います。2台体制というのは、2台をフィードバックすることが基本前提ですよね。クルマを作っていく上でドライバーふたりのコミュニケーションもよくできていますし、エンジニア同士のコミュニケーションもできているので、フィードバックという意味では理想の形に近い体制になったんじゃないかと思います。(笹原右京ができれば早くワン・ツーフィニッシュしたいと言っていたが)今日の雰囲気からすると、次の鈴鹿でいけるんじゃないかなと思っています(笑)」
BRM Winners AwordとしてViron Japan株式会社 滝川代表取締役CEOより特製クロノグラフが贈呈された