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HPDとホンダがF・リージョナル・アメリカのチャンピオンにSF参戦のスカラシップを提供
2021年2月4日
北米でホンダモータースポーツ活動を行っているホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)は1月13日、アメリカで開催されているフォーミュラ・リージョナル・アメリカの2021年シリーズチャンピオンドライバーに、2022年の全日本スーパーフォーミュラ選手権へ参戦するためのスカラシップを、ホンダと連携して提供すると発表した。
フォーミュラ・リージョナルはFIA直轄のカテゴリーで、「FIA F3」と並行して世界各国でシリーズ戦が行われており、チャンピオンドライバーには18ポイントのFIAポイントが付与されている。
HPDは米国ホンダの完全子会社で、インディカー・シリーズやその他スポーツカーカテゴリーで設計・開発・レースサポートなどを行っている。
近年スーパーフォーミュラでは、インディカーレースで活躍しているフェリックス・ローゼンクヴィスト(2017年SUNOCO TEAM LEMANS在籍)、アレックス・パロウ(2019年TCS NAKAJIMA RACING在籍)、またインディ500を2度制している佐藤琢磨も2013年にスポット参戦しており、F1ではピエール・ガスリー(2017年 TEAM MUGEN在籍)やストフェル・バンドーン(2016年DOCOMO TEAM DANDELION RACING在籍)などを輩出。ヨーロッパだけでなく、北米からも注目されるシリーズとなっている。
ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメントのリリース(英文)はこちらから
「アメリカ・ホンダパフォーマンスデベロップメント(HPD)とHondaが、若手の有望なドライバーを育成するためのスカラシップを共同で設立しましたことをたいへん嬉しく思っております。HPDの改造エンジンK20C1 Type Rを使用しているFormula Regional Americasに参戦する選手を対象としたこのスカラシップを提供することにより、彼らのレースキャリアは加速することでしょう。
Super Formulaが全世界の若手ドライバーを参戦させ、INDYCARなどで活躍できる実力を養成していることに、私は賛辞を贈りたいと思います。Alex Palou選手はそのいい例であり、Super Formulaが彼をINDYCARで成功するよう育てたといってもいいでしょう。
Formula Regional AmericasとSuper Formula、両シリーズの強みを活かしたこのスカラシップがHonda若手ドライバーのトップカテゴリーでの活躍を強く後押ししてくれることを確信しています」
日本レースプロモーション代表取締役社長 倉下 明のコメント
「ホンダパフォーマンスディベロップメント(HPD)とHondaからのスカラシップのご提案をたいへん嬉しく受け止めております。Super FormulaはすぐれたマシンSF19と高いレベルのチーム・ドライバーが純粋に競い合う環境があって、Formula Regional Americasに参戦する有望な若手ドライバーにとって、コンペティティブでまたチャレンジングな経験を提供できると確信しています。
2019年、Alex Palou選手が雨の富士スピードウェイで初優勝したレースを私は印象深く覚えています。20台のマシンがほとんど視界もないようなウェットコンディションにもかかわらず、アグレッシブなオーバーテイクを随所で繰り広げ、しかもセーフティカーが入るようなトラブルが一度も起こらず、まるで雨など降っていないかのようにレースフィニッシュを迎えました。私はそんなコンディションの中でさえ、クリーンでハイレベルな戦いを行った20人のドライバーたちを心から誇りに思いました。そしてその頂点に輝いたドライバーこそ、元F1ドライバーである中嶋悟監督のもと、その年からSFに参戦したAlex Palou選手でした。彼が1年でINDYCARに旅立っていったことを寂しく思わないではありませんでしたが、彼のINDYCARにおける活躍がHPDとの新しいつながりを生み出してくれたことには感慨があります。
現在はコロナウィルスの感染拡大で新しい外国人ドライバーの入国はたいへんむずかしい状況にありますが、来年このスカラシップを胸に、将来を嘱望される若いドライバーが来日してSFに参戦し、そして活躍してくれることを心から願っています」