Headline News
SUPER FORMULA NEXT50 第2回CN開発テスト実施報告
2022年4月26日
株式会社日本レースプロモーション(以下JRP)は、4月25日(月)・26日(火)の2日間、シリーズ第3戦が開催された鈴鹿サーキットにおいて、第2回CN開発テストを行いました。
3月5日(土)に発表した通り、JRPは『SUPER FORMULA NEXT50〈ゴー〉(以下SF NEXT50)』を通じ、今後のSUPER FORMULAの舞台を「モビリティとエンターテインメントの技術開発の実験場」と位置づけ、特にモビリティについては、以下の3つのテーマで技術開発を進めてまいります。
①カーボンニュートラルの実現に向けた「素材」「タイヤ」「燃料」の実験
②ドライバーの力が最大限引き出せるエアロダイナミクスの改善
③エンターテインメントの魅力向上に繋がる車両開発
開発テストの評価を行う石浦宏明、塚越広大の両ドライバー、ならびにSF NEXT50テクニカルアドバ
イザーである永井洋治を中心に、HRC(ホンダレーシング)、TOYOTA GAZOO Racing、横浜ゴムが一
丸となり、2日間で全4セッション、計6時間の走行を実施いたしました。
好天に恵まれたテストでは、前回の富士スピードウェイに比べ、大きなダウンフォース量が必要とされる鈴鹿サーキットの様々なコーナーやストレートで、最適なエアロダイナミクスを探るための追従テストをはじめとし、第1回テストとは異なるカーボンニュートラル・フューエルを使ったエンジンテストや、構造・コンパウンドが異なる複数の開発タイヤのテストを実施しました。
また今回新たに、Bcomp社の麻などの天然素材を活用したバイオコンポジット素材をボディに採用し、熱、水、強度に関する実証テストを行いました。
JRPでは「SF NEXT50」プロジェクトを通して、市販車も含めたカーボンニュートラルの実現に向けた開発テストを、今後も大会ごとに実施してまいります。
開発ドライバー 石浦宏明のコメント
前回のテストがすごく順調に進んだので、今回のテストで評価したいことが整理されていました。そのおかげで、天候が不安定でメニューを組み替えたりしている中でも、鈴鹿で確認したいことを、非常にスムーズに見ることができていたと思いますので、非常に順調なテストでしたし、しっかり各アイテムの評価ができています。Bcomp社のバイオコンポジット素材については、乗っているドライバーには全く分からないぐらい、変わったことがありませんでした。
開発ドライバー 塚越広大のコメント
燃料に関しても、タイヤに関しても、総じて、いいパフォーマンスを出しています。もちろん色々課題はありますが、環境に優しい技術を使って将来レースができるのであれば、すごく良い取り組みだと改めて思います。ドライバーのフィーリングとして、「これはちょっと難しいな」というようなことは正直ないので、何とか実現してきたいと思っています。
テクニカルアドバイザー 永井洋治のコメント
今回のテストでは、予定をほぼ100%消化することができました。ただ、雨が降る予想が外れて、ウェットタイヤのテストをできなかったことは残念でしたが、ドライの計画は全てできました。収穫は、ほとんど全ての項目でありましたね。空力テストもダウンフォース量と追い越し性能とのバランスが分かってきました。それから、新しいBcompの素材も2日間テストして、特に大きな問題なく行ける感触も掴めました。燃料に関しても、新しいものを試してみて、課題も色々と分かったので、次につなげることができたかなと思います。タイヤについては、ハイダウンフォースサーキットで、今までのコントロールタイヤと新しい構造、新しいコンパウンドをロングランで比較できたので、次につながる成果があるテストだったと思います。
次回のオートポリスでは、今回の復習も兼ねて、また条件が違うところでどうなのかということをもう1回リピードしたいと思います。また、雨が降ったら、ぜひウェットタイヤをテストしたい。次の課題は、ダウンフォースレベルを少し落とした時のウェットタイヤの温まり方になるので、そこを上くクリアしたいと思っています。雨が降れば、Bcompに関しての耐水性テストもできると思っています。