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雨の専有走行、トップはポイントリーダーのNo.2 石浦宏明 ランキング4位のNo.19 関口雄飛が2番手に
2017年10月20日
10月20日、三重県鈴鹿サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦の専有走行が午後3時10分から1時間にわたって行われ、セッション序盤にNo.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO.INGING)がマークした1分50秒493がそのままトップタイムとなり、走行を終えている。
先週から続く長雨に加え、台風21号が発達しながら北上している影響で雨模様になった鈴鹿サーキット。昼前に一旦雨は上がっていたが、路面はウエットコンディションのまま。加えて、セッション前に行われていたサポートレースの練習走行で車両がコースアウトしたことを受け、10分遅れでのスタートとなった。
ウエット宣言が出された専有走行。霧雨の中、開始3分前からピット出口に車両が並び、セッション開始を待った。真っ先にコースインしたのは、石浦。これにNo.10 塚越広大(REAL RACING)、No.18 小林可夢偉(KCMG)、No. 3 ニック・キャシディ(KONDO RACING)、No. 7 フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)、No. 8 大嶋和也(SUNOCO TEAM LEMANS)らが次々とコースイン。少し間をおいて残る車両もピットを離れ、全19台がレインタイヤでの走行を開始した。アウトラップを終えてピットに戻るドライバーもいたが、大半は周回を継続。そんな中、まず石浦が計測3周目に1分50秒516をマークし、暫定トップに躍り出た。そして一度ピットインし、作業を済ませて再びコースインすると、今度は1分50秒493までタイムを削り、自身でトップタイムを更新してみせた。
セッション中は細かな雨が降り続いたものの、気温とほぼ変わらない路面温度での走行となり、装着するウエットタイヤがヒートアップする影響もあったのか、中盤は各自のタイムが膠着。結果、トップの石浦に続き、No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)、No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、No.65 ナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)、No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)、No.15 ピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)という序盤に刻まれたオーダーは、しばし動くことがなかった。
変化が見られたのは、残り20分になってから。まず、No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分51秒074で3番手に浮上。これを皮切りに、自己ベストを縮めるドライバーが出始め、その中から関口が1分51秒000で3番手を奪還する。するとカーティケヤンが1分50秒624を刻んで2位を奪うなど、ペースアップするドライバーが増える。だが、最終的に石浦が序盤にマークしたタイムを上回ることはなく、このままセッションは終了。トップの石浦に続き、セッション終了2分前に自己ベストを更新した関口が1分50秒609で2番手へ浮上、同じく後半タイムアップしたカーティケヤンが続き、山本、野尻、そしてラストアタックでタイムを伸ばしたキャシディが6番手につけている。
チャンピオン争いをする4選手(石浦、ガスリー、ローゼンクヴィスト、関口)のうち、専有走行で上位につけたのは石浦と関口のふたり。ガスリーは12番手、ローゼンクヴィストは13番手に留まったが、明日からのセッションが天候によってどう変化するのか、不確定要素も多いだけに、どのような展開が待ち受けるのか。未知数の中、最終決戦に向けて、まずは明日のノックアウト予選を迎えることになる。
専有走行ドライバーコメント
専有走行1位 No.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO.INGING) 「色々と試したいことをやって明日に向けた準備をした」
セッション中にどんどん水が減っていくと思ったので、まず雨の状態を見たいということで、最初からガンガン走りました。実際、最後のほうは水が少なくなってしまったし、セクター1ではドライパッチも出ているような状況でした。なので(ウエットコンディションとして)参考になったのは、セッション最初のほうだけでした。実際は明日からもっと(雨が)降るでしょうし、どこまで参考になるかはわからないですね。でも今日できることといえば、最初のうちにクルマの状態を確認することかと思い、色々と試したいことをやって明日に向けた準備をしました。
着けたタイヤですか? それは言えないですね(笑)。明日のほうがもうちょっと降るでしょうから、午前中(フリー走行)に今日の続きをして、コンディションが異なる中で確認できればと思います。予選次第で色々変わるかもしれませんが、できるだけ予選で前に行くための準備をするだけです。(チャンピオン争いに関して)追われているようなポイント差でもないですよね。去年なんて、(予選で)ダブルポールを獲って圧倒的に(タイトル争いで)優位だったんですが、それでも(チャンピオンを)獲れなかったんで…。だからそんなに気にしても仕方ないかなと。とりあえず、予選で前に行くのが大前提だと思っています。