Headline News
2019年導入予定の次期車両について説明が行われる
2017年10月21日
フリー走行後、恒例のサタデーミーティングが実施され、今回は、2019年から導入が予定されている時期車両についての現状報告が行われた。
株式会社日本レースプロモーション倉下明代表取締役社長、ダラーラ社CEOアンドレア・ポントレモール氏、JRP技術顧問の白井裕氏が揃い、まず、倉下社長が新車について「ようやく一定の情報を伝える環境になった」とし、「2014年デビューのSF14は、すばらしい性能によってスーパーフォーミュラの魅力を増すことができた。改めてダラーラ社に感謝したい」と謝辞を述べた上で、SF14をベースに、スーパーフォーミュラのコンセプトでもある”Quick&Light”をさらに追求するためにもダラーラ社をパートナーとして作っていきたいと語った。
SF19の開発にあたっての主なポイントとしては、F1をはじめとするフォーミュラマシンの安全基準を2016年版に合わせ、より洗練された空力性能、さらにオーバーテイクをより可能にすることを追求。また、SF14で実現した「ドライバー同士の競り合い」をより際立たせるため、「他社との接近時のコントロール性」を空力の見直しによって改善、シリーズ戦として「エンターテイメント性」と「競技性」の両立を目指すとした。一方、ポントレモール氏は「JRPと引き続き一緒に仕事ができることに感謝している」とし、「我々の経験を日本のレースに投入できることは嬉しいし、貢献できていることを誇りに思っているが、一方で学ぶこともたくさんあるので、これからもよりすばらしいクルマを作っていきたい」と笑顔で語った。また新車開発にあたっては、「これまでは空力だけだったが、これに加えデザイン性も重要なポイントになってくる」とコメント。「パフォーマンスと見た目の両方で素晴らしいクルマにしていく」とした。
また、白井氏は「開発にあたってはターゲットが必要で、そのひとつは速さ。個人的な希望としては(現行マシン比で)2秒くらい速くしたい」とリクエスト。また、倉下氏も「スーパーフォーミュラはスポーツ。ドライバーの実力とチームの総合力を問うものなので、将来的にもスポーツらしいレースとして胸を張ってやっていきたい」と期待を寄せた。
このあと、プレス陣からの質疑応答では、「FIAが2018年からコクピット保護システム“ハロ”をF1に導入することを明らかにしているが、SF19への対応は」という問いに対し、「導入できるよう準備はできている」と回答。さらに、テレメトリーデータなどの開示の可能性についての問いには、「電波状況の改善次第ではあるが、東京オリンピック開催を迎える2020年に合わせ、今後も検討を続ける」とした。来年6月にはテスト車両が完成、7月には走行テスト開始予定。さらに10月に最終仕様が確定し、量産を開始する。そして各チームへのデリバリーは2019年1月の予定になるとのこと。次期車両のお披露目が待たれるところだ。