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平川 亮「ファンの皆さんも含めたレース界全体で協力して、一刻も早くこの状況を終わらせたい」
2020年3月25日
No.20 平川 亮(TEAM IMPUL)
Session1/2 トップタイム
「今回のテストに関しては、正直複雑な心境もありました。世間がみんな自粛している状況の中で、「テストをやっていいのかな」っていう方が僕にとっては大きかったんですよね。でも、その一方、このレースはそもそも練習ができないので、こうした機会を持てるのはありがたいなとも思っています。実際、スーパーフォーミュラに乗るのは3ヶ月ぶり。12月のルーキーテスト以来なんですけど、実施するのも大変だったと思いますし、走らせていただいているので、その環境には感謝しています。今回のテストがなくなったら、「いつ乗れるんだ」ということで自分のモチベーションがどうなるのか分からなかったですし、ここで乗れたことでモチベーションは次に繋げられるかなと思います。ここで乗れたことで、次を考えることができました。
12月のルーキーテストの時には、ちょっと中途半端に終わってしまって、ずっとモヤモヤしたままでした。その分、今回のテストに向けて考えていたことが色々ありましたし、今日それを試すことができました。色々なアイテムを試したり、セットアップも考えてきたコンセプトを試しました。それがいい方向に行っていたので、一安心できたかなと思います。逆に調子がいいので、ちょっと気持ち悪い部分もあるんですけどね(笑)。でも、まだ伸び代があると思いますし、この調子を崩さないようにしたいです。
午前中のアタックはそれなりに良かったですけど、午後のアタックはちょっと上手く決まりませんでした。ただ、午後はオーバーテイクボタンも使っていないですし、タイムも上がっている。もちろん使えば19秒台出たと思いますけどね。そういう状況なので、クルマが良くなっている部分はもっとあるのかなと思います。そこを出せなかったので、ちょっと悔しさも残っています。上手く1周まとめられなかったというか、行きたかったラップで少しミスして、翌周にもう1回行ったので、タイヤのピークグリップが少し落ちていたというのがありましたね。
明日も今日良かったことを引き続きやるのと、そこから出てくる新たなことを今考えているので、それを試したいと思っています。明日はロングランもできればいいと思いますね。ただ、レースをいつやるか分からないので。夏かも知れないですし、冬かも知れないので、それに備えてやろうと思っています。今年は安定した結果を求めたいですし、攻めて走って常に上位にいるような戦い方をしたいと思っています。
ファンの皆さんは、今回のテストを遠くからしか見られないとは思いますけど、逆に言えばコースサイドでドライバー個々の走りをしっかり見られる機会だと思いますし、そうした所をしっかり見てもらいたいですね。状況が落ち着くまでは、一人一人が気をつけて、一刻も早くこの事態を収束することが先だと思っています。今は、僕らにとっても残念なことが色々と起きているので、ファンの皆さんも含めたレース界全体で協力して、一刻も早くこの状況を終わらせたいですね」
No.6 福住仁嶺(DANDELION RACING)
Session1 6番手/Session2 2番手
「とにかくSFに乗るのが久しぶりだったので、「どれだけ疲れちゃうのか」とか、「この時期のテストは速いからな」とか、色々不安もありましたけど、その中でもあまり焦らないで、テストだし少しずつやって行こうという気持ちで入りました。ワクワクもありますけど、この状況の中でやっていいのかなっていうことも、自分の心の中にあるので、ちょっと複雑な感じもありましたね。
今回のテストでやっていることは、基本的には前とそこまで差はないです。午前中はエアロをメインにやって、午後はメカニカルバランスなどをちょっとやった感じですね。でも、(この時期は)コンディションの変わり方がやっぱり凄くて、どの時が一番良かったのか判断が難しかったです。セットアップを戻してみたら良かったり、ニュータイヤを履いたら意外とダメだったりと色々なことがありました。その難しい状況の中でどうデータを取れるかが大事だと思います。
僕は午前中、ちょっとトラブルが出てセッション最後にニュータイヤを使うことができなかったんですよね。それで、午後の途中で1回ニュータイヤを入れたんですけど、思いの外良くなくて。そこでエンジニアと相談して、クルマをアジャストして、最後にもう1回ニュータイヤを入れました。そうしたら、予想以上にいい感覚だったんです。「さっきはここまでグリップがなかったのに」という感じで、ニュータイヤを入れた時はビックリした感じでした。
今日の走り始めはそこまで気にならなかったんですけど、午後の2回目になってくると、やっぱりSFは速いですし、なおかつ100Rとかで首に疲れを感じますね。午前中は感じなかったんですけど。ニュータイヤを履いて、スピードが上がった時には、やっぱり身体的に負担を感じます。
明日は、今日やっていて足りなかった部分の調整をしたり、タイムは気にせず、いい悪いを見極めて行きたいと思っています。去年はまだ自分の感じていることを、チームにちゃんと100%伝えられていなかったと思いますが、今は少しずつ伝わってきている部分もあると思うので、セットアップを変えるたびにコメントの練習もしたい。色々なテストをしたいと思っています。
チャンピオンも目標ですが、今年はまず優勝したいです。山本選手も去年、このチームで優勝していますから。僕も去年の最終戦、ポディウムに乗ったとは言え、一番速くて、PPを獲って優勝したいというのが一番の気持ちですね」