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鈴鹿合同テスト 総合トップは平川 亮
2021年3月12日
前日とは打って変わり、曇り空の朝を迎えた三重県鈴鹿サーキット。3月12日は、今シーズンに先立つ全日本スーパーフォーミュラ選手権の第1回公式合同テスト、2日目のセッションが行われた。
当初の予定では、午前9時から11時、午後2時から4時という予定だったが、午後からは雨になることが予想されているため、走行開始前にセッションの時間は変更に。午前中のセッションが30分長くなり、午前11時半までに。午後は逆に30分短縮となり、午後3時30分までとなっている。また、2日目のテストでは、福住仁嶺(DANDELION RACING)が体調不良のため欠席。参加台数は17台となっている。
気温12℃、路面温度13℃というコンディションのもとで、午前9時にセッションが始まると、多くのマシンがすぐにコースイン。午後はウェットコンディションになる可能性が高いため、このセッションでは各車が足回りのセットアップを様々変更するなど、精力的にデータ採りを行った。序盤は1分37秒台から38秒台での走行となるマシンが多かったが、セッション開始から50分ほど経ったところで、まずは笹原右京(DANDELION RACING)が1分36秒845と36秒台に入ってきた。その約10分後には、坪井翔(INGING MOTORSPORT)も1分36秒台に突入。坪井はここで1分36秒994をマークしてくる。セッションが折り返してからは、ニュータイヤを投入するチームもちらほら。その中で、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が一気にタイムアップ。1分36秒660までタイムを伸ばして、この時点でのトップに躍り出ている。
その後、セッションは午前10時37分に赤旗によって中断。これはニュータイヤを装着してコースインしていた小高一斗(KCMG)がシケインでスピン、コースアウトしたため。小高のマシン回収が終わると、セッションは午前10時47分に再開した。
この再開後には、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)が自己ベストを更新。1分37秒325をマークし、上位に顔を出す。さらに、午前11時05分頃には、平川亮(TEAM IMPUL)がニュータイヤを投入。平川は1分36秒355をマークし、トップタイムを書き換えてきた。
ちょうどこの頃になると、空からはポツポツと雨粒が降ってくる。その雨はみるみる強さを増し、路面はセミウェットに。その後は、レインタイヤ経験の少ない数人のドライバーがコースに出たが、当然のことながらトップタイム更新はなし。平川がトップでセッションを終えた。2番手には大津、3番手には笹原。以下、坪井、アレジ、野尻智紀(MUGEN)と続いている。
その後、インターバルには一旦雨が止み、メインストレート上でファンの方々がストレートウォークを楽しんでいる間には、青空が顔を出すタイミングもあった。その間に、路面コンディションもほぼドライとなり、午後2時からはそのコンディションのもとで今回のテスト最後のセッションが始まった。
しかし、開始からわずか2分。セッションは赤旗によって中断される。これはスリックタイヤでコースインした関口雄飛(TEAM IMPUL)がS字の2つ目でスピン、タイヤバリアにクラッシュしたため。この関口のマシン回収が終わると、セッションは午後2時13分に再開された。この頃になると、空からは再び雨が落ち始めたが、半分ほどのマシンがコースイン。レインタイヤでの走行に入った。だが、次第に雨脚は強くなり始める。そして、セッション開始から32分というところで、今度は小高が雨に足を取られて、デグナーコーナー2つ目でコースオフ。セッションは再び赤旗によって中断された。小高のマシン回収が終わり、セッションが再開されたのは午後2時43分。この時は、雨脚はさらに強くなっており、ほとんどのドライバーはピットで待機。国本雄資(KCMG)やタチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)がコース状況の確認のためにコースに出たものの、彼らもすぐにピットに戻った。その後は、しばらく誰もコースに出ないという状況が続いたが、セッションの残り時間が30分余りとなったあたりで、雨は弱まり、そこから多くのドライバーが再びコースイン。主に、ウェットでの完熟走行を行なっていた。その中で速さを見せたのは、阪口晴南(INGING MOTORSPORT)。阪口は、コースに出ると次々自己ベストを更新し、1分53秒202までタイムを伸ばしている。
その後、またしても雨脚が強まり、残り時間が20分というあたりからは全車がピットで待機。そこから数分経ったところで、アレジや大湯、宮田莉朋(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)を先頭に、次々とマシンがコースに入ったものの、大きなタイム更新はなし。最後のセッションは阪口がトップで締めくくった。これに、野尻、坪井、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、山下健太(KONDO RACING)、宮田と続いている。
次回、第2回合同テストは、3月23日(火)〜24日(水)、開幕の舞台となる富士スピードウェイで行われる。このテストでは、誰が速さを見せるのか。シーズンを占う大切な走行となるだけに、見逃せない2日間となるだろう。
2日間総合2位 大津 弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)