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鈴鹿テスト 大津弘樹コメント
2021年3月16日
大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)
「スーパーフォーミュラに出場することが決まったのは、1月の中頃です。今年、15号車自体が走るかどうか分からなかったので諦めていた所、チーム・ゴウさんとレッドブルさん、ホンダさん、無限さんが後押ししてくれることになって、僕を選んでくださいました。そういう話があるとは思っていなかったので、聞いた時にはビックリしました。本当に驚きましたし、しかもこのレッドブルのカラーリングで走れるとも思っていなかったので、ビックリしたのと嬉しいのと、レッドブルを着て走るんだっていうプレッシャーを感じましたね。でも、参戦したいと思っていたので、去年の最終戦の頃からずっとトレーニングもしていましたし、決まってからバタバタと慌てて準備するということはなく、素直に「よし、やるぞ」っていう気持ちになれましたね。決まった日は、色々な人に電話とかして、ずっと高ぶっていましたけどね(笑)。
一昨年のルーキーテストでは1セッション走って、午後は走れなかったりと、結構不完全燃焼で終わってしまったところがあって。去年の最終戦も(牧野任祐の代役として)出ましたけど、何か自分自身のパフォーマンスを100%出しきれていないというのがありました。それで、今年、僕が乗れるっていうことになった時には、伊沢(拓也)選手が僕のアドバイザーとして、毎戦帯同してくれることになりました。GTで一緒にやっていて、伊沢選手は僕のドライバーとしてのクセとかそういうことを理解してくれていますし、1年間で結果を出すという目標のために、全ての環境を生かせる状況を作ってくださったと思います。だからこそ、不安なく準備を重ねて来られたかなと思いますね。
フィジカル面では、トレーナーにもお願いして、首のトレーニングを結構増やしてやってきました。それと同じぐらい、目のトレーニングもこれまで以上にやってきましたね。自分の中で、目の動きで疑問に思っていることがいくつもあったので、そこを改善して臨んだ方がいいなと思って。普段から、動きだったり、焦点を合わせる速度とか、そういうのは結構やってきました。それが生きてるかどうかは分からないですけどね。でも、自分の中で弱いなと思っているところをちょっと補おうと思ってやっています。
(マシンメインテナンスを担当する)セルブスさんとは初めてではなくて、僕がF4の頃とかに一度練習で乗らせてもらったりしています。それで知っている人も多かったですし、チーム的に「速く走れよ」っていうプレッシャーをかけられ過ぎることもありません。「徐々に慣れていこうよ」、「慣れて自分のパフォーマンスを出せるような流れを作っていこう」っていう風にしてくださっているので、すごくやりやすいです。メンバーも結構若い人が多いので、士気は高いですし、僕を速く走らせようとやってくれているので、とにかくやりやすいですね。
クルマ的には結構、自分がまだイケていない所もありますし、攻めきれていない所がちょっと多くありますね。その原因をクルマの方で若干補いつつ、自分でも走りのアジャストをしています。走りを合わせ込む方が多いですけどね。あと、野尻さんと情報とかも共有しているので、野尻さんの試したことを聞きながら、いい所、悪い所を選別して、2台で上手くやって行っている感じです。
僕は高校の時、3年間ぐらいブランクがあって、レースをやっていなかった時期があるんです。その分、年齢的には今年27歳になるので、周りのドライバーたちよりも遅れていますけど、F4の同期が福住選手だったり、F3の初年度のチームメイトが阪口選手だったり、今年のルーキーや若手みんなと順々に同じようなカテゴリーで走ってきています。エリート街道でずっと来られたわけではなく、回り道をしてきているので、オールドルーキーと言えばオールドルーキーですけど(苦笑)。でも、今年こういうチャンスをいただけて、”勝負”だと思っているので、他のルーキーや若手ドライバーたちに負けないように、意気込んでいます。レッドブルの看板を背負って走っている以上、いいところを見せなきゃいけないという思いもあるので、”ルーキーなのに速いな”と思われる1年にしたいと思います」