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鈴鹿テスト 阪口晴南コメント
2021年3月17日
阪口晴南(INGING MOTORSPORT)
「昨年年末の富士テストの時から、おそらく乗せていただけるだろうという話はあったんですけど、その後(フル参戦デビューを)ちゃんと発表することができて、まず嬉しく思いますし、本当にチームのオーナーはじめ、たくさんの方に支えられて、こうやってトップフォーミュラにデビューできるので、本当に感謝しています。2016年から、F3の時に、スーパーフォーミュラは間近で見ていましたし、ずっと出たいなと思っていたカテゴリーでした。速度も高いですし、なかなかこのカテゴリーを上回るようなカテゴリーは世界を見渡しても少ない中で、まずは出られたことにを嬉しく思います。
正式発表された日は、やっぱり嬉しかったですし、その日は家族とお祝いをしました。ウチは、祖父も2輪から最後は4輪とレースをしていました。だから、レースのことをよく知っていますし、応援してくれています。父もカートショップだけでなく、今はF4とかやっている関係者なので、みんなでお祝いしました。ただ、父は本当に関係者ということで、参戦の正式発表があるまで、報告できなかったんですね。そういうことはちゃんとしなきゃいけないと思っていますし、家族にも言わないことが多いんです。だから、発表で息子の参戦を知るみたいな感じだったんですけど、喜んでくれました。
年末のテストから今回にかけてですけど、大きな変化として、担当のエンジニアさんが変わりました。それまでもサーキットで世間話ぐらいはしたことがありましたが、田中耕太郎さんになったんです。耕太郎さんは、エンジニアさんの世界でもトップの方だというのは聞いていたので、まず一緒に仕事をさせていただけるのを嬉しく思いますし、勉強になるなと思っています。また、耕太郎さんも、僕に対して”スピードがある”という風に思ってくださっていて。僕はもちろん尊敬していますし、耕太郎さんも尊重してくださっているように思うので、すごくいい関係を築けているんじゃないかと思います。
シーズンオフを通して、コミュニケーションのひとつひとつを大事にしていましたし、フィジカル面もしっかり鍛えてきました。去年、9月に岡山で1回乗っていますが、その時に足りなかったところ、しんどかったところを強化するようなことを、トレーニングメニューにも取り入れました。首はやっぱり鍛えなければと思ってやってきましたが、その首を使う微妙な角度の違いで、今回は正直「あ、ちょっと鍛えてきたところがズレてたな」って思っている感じです(苦笑)。確かにしんどくはありましたが、昨日の段階では、思っていたほどではないかなって思っていたんですけど、やっぱり朝起きたら辛かったですね。長いレースを考えた時には、もう少し自分にフィジカル的な強さがあれば、余裕を持って臨めると思うので、その辺りはまた開幕に向けて強化しなくちゃいけないなと思っています。
テストに関しては、最初は習熟だったんですけど、そこから結構クルマのフィーリングを掴めるような状態だったので、今シーズン1年間しっかり戦うために、そこから色々セッティングの幅というか、どういったことをすればスーパーフォーミュラはどれぐらい(挙動や感触)が変わるかというようなことをやっていました。それがやっぱりシーズン中に生きてくると思います。「あの時、これぐらいの変化量だったから、こうしようか」という風に、シーズン中になってくると思うので。基本的には耕太郎さんのメニューを僕が淡々とこなすっていう形なんですけど、すごくいい感じだなと思っています。初日の午後からは、少しタイムを狙うようにセッティングを進めていったら、しっかりタイムも出るようになって、同条件だとそこそこ上位にいるような感じに思うので、思いの外ですけど、鈴鹿でもしっかり速さを出せているなという感覚はあります。ロングランも少しやりました。セミロングぐらいですけど。そちらはまだ課題がありますね。課題があって帰ってきて、そこから少しセッティングを変えてもう1回行ったら、同じタイヤでもポンとタイムが上がったので、そんなに悪くはないとも思います。
チームメイトの坪井選手は先輩ですし、去年唯一2勝しているドライバー。実力がすごく高いドライバーだというのは、誰が見ても分かると思いますし、その坪井選手の間近で走れるのはすごく勉強になると思います。今回のテストでも非常に助かっている部分もありますね。だからといって、全部引っ張ってもらうのではなく、途中からは僕もしっかり導けるように、お互いがお互いを引っ張って、チーム全体として底上げできるようにして行きたいと思います。
このカテゴリーにはたくさん、ルーキーや、友達というか、(子供の頃から)一緒に走ってきたドライバーがいますけど、スーパーフォーミュラは全選手がライバルだと思っているので、まずは自分の走りをきっちりできるように。大きな目標としては、1回勝つということだと思うので、デビューイヤーでしっかり優勝できるようにしたいです。最初からそんなにチャンピオンシップを考えても仕方がないと思うので、自分らしく、大胆な大きい走りができて、関係者やファンの皆さんの目に止まるようなレースができるようにしたいと思います」