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全日本スーパーフォーミュラ選手権 第1回合同テスト2日目 ルーキー松下信治が2日目総合トップタイム
2018年3月13日
初日に引き続き、春の好天に恵まれた3月13日(火)の三重県鈴鹿サーキット。全日本スーパーフォーミュラ選手権の第1回公式合同テストは2日目の走行を迎え、午前9時から11時、午後3時から5時と、計4時間のセッションが行われた。鈴鹿では開幕前最後のテストということで、この日も各チーム、各ドライバーはセットアップメニューを精力的に消化。2回目のセッション最後には、予選アタックシミュレーションも行っている。その中でトップタイムをマークしたのは、No.6 松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。これにNo.20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、No.64 ナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)が続いた。
初日に強く吹いていた風が止み、より温かさを感じられる朝を迎えた鈴鹿。2日目のテストには、18台のマシンが参加した。小林可夢偉のテスト欠席に伴い、carrozzeria Team KCMGは走行を取り止めている。また、UOMO SUNOCO TEAM LEMANSの7号車には、昨日のオリバー・ローランドに代わって、ピエトロ・フィッティパルディが搭乗。昨日、2人のドライバーをオーディションしたB-Max Racing teamは、シリーズに参戦するドライバーを千代勝正に決定し、2日目は千代がステアリングを握っている。
さて、1回目のセッション開始時刻となる午前9時の段階で、気温は12℃、路面温度は15℃まで上昇する中、コースがオープンされると、No.65 伊沢拓也(TCS NAKAJIMA RACING)、No.64 ナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)、No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)、No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX)、No.15 福住仁嶺(TEAM MUGEN)、No.17 塚越広大(REAL RACING)、No.4 山下健太(KONDO RACING)、No.2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)、No.6 松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.50 千代勝正(B-Max Racing team)、フィッティパルディらが続々ピットを後にする。セッション開始から10分経過するあたりでは、全車がコースに入り、テストを開始した。この午前中のセッションでは、足回りのセットアップを試したり、空力のバランスを確認するチームが多数。また、ロングランを行っていたチームも見られた。そのため、セッション終盤に入るまでは、なかなかどのドライバーもタイム更新は見られず。セッション序盤、松下が計測3周目にマークした1分37秒540がずっと計時モニターの一番上にあった。しかし、セッションの残り時間が約20分となったところで、関口が1分37秒561、福住が1分37秒585と自己ベストを更新。さらに、セッションの残り時間が2分となったところで、塚越がタイムアップ。1分37秒532とトップタイムを書き換えた。午前のセッションでこれに続いたのは、松下、関口、福住、国本、No.37 ジェームス・ロシター(VANTELIN TEAM TOM’S)だった。
その後、4時間という長いインターバルを経て、2日間のテストの締めくくりとなる最終セッションが始まったのは、午後3時。このセッションでも、開始と同時にNo.3 ニック・キャシディ(KONDO RACING)、山下、伊沢、カーティケヤン、関口、塚越、山本、千代、福住、松下、フィッティパルディ、野尻と続々コースイン。このセッションは、気温、路面温度が高かったせいか、「路面のグリップが良くなかった」というドライバーも多かったが、その中で、各ドライバーが午前中に消化しきれなかったテストメニューをこなしていく。ロングランでのタイヤの状況を比較テストしたり、さらなるセットアップの詰めを行なったり、各々の課題に対して走行を続けて行った。
そんな中、セッション開始から22分というところで、赤旗が提示される。これは、デグナーふたつ目で千代がスピン、ストップしたため。マシン回収とコースの清掃が行われると、午後3時34分にセッションは再開された。再開後間もなく、この時点でのトップタイムを書き換えたのは、伊沢。また、キャシディもこの時点での2番手タイムを刻む。さらに、関口がニュータイヤでのアタックを敢行し、1分37秒575までタイムを縮めてきた。セッション折り返しを過ぎると、カーティケヤンやキャシディ、福住も自己ベストを更新してくる。
そのしばらく後、午後4時29分には、2回目の赤旗が提示される。関口がダンロップコーナーでストップしたため。このマシンの回収が終わり、午後4時38分にセッションが再開されると同時に、10分間の延長が決定。チェッカーは午後5時10分に振られることになった。残り時間が32分ということで、ここからは多くのドライバーがタイムアップ。まず松下が1分37秒344とミディアムのニュータイヤでトップタイムを書き換える。松下は、さらにソフトのニュータイヤを投入すると、「スプーンコーナーで大きなミスをした」ということだったが、1分37秒002までタイムアップ。ここでもトップに立った。その後、セッションの残り時間が10分を切ったあたりで、カーティケヤンが大きくタイムアップ。1分37秒088で2番手に浮上。続いて松下とカーティケヤンの間に、1分37秒079で平川が飛び込んでくる。さらに、石浦が1分37秒138までタイムを上げて4番手につけた。だが、チェッカーと同時に福住が1分37秒091を叩き出し、石浦の上に出た。
結果、午後のトップは松下。以下、平川、カーティケヤン、福住、石浦、国本と続いたが、トップ4台はわずか100分の8秒の中にひしめく大混戦。今年のスーパーフォーミュラも予選からタイトな戦いが繰り広げられるのは必至だ。
この迫力ある走りが見られるのは、約2週間後の第2回公式合同テスト。次回は、静岡県・富士スピードウェイに舞台を移して行われる。これが開幕前最後のテストということで、各チーム、ドライバーの真剣み溢れる仕事ぶりや走りが見られることだろう。