Headline News
2020年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第2回公式合同テスト初日
2020年3月24日
昨年、12月中旬に行われた合同テスト・ルーキーテストから3ヶ月余り。3月24日(火)〜25日(水)にかけて、静岡県富士スピードウェイで全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2回公式合同テストが開催される。年が明けてから発生した新型コロナウィルス・COVID-19の影響により、3月上旬に三重県鈴鹿サーキットで開催が予定されていた第1回公式合同テストは延期。そのため、実際にはこの第2回公式合同テストが開幕前初めての走行となり、11チーム・20名のドライバーが参加している。
設営日の23日には午後から冷たい雨に見舞われたものの、テスト初日となる24日の富士は、朝から春めいた好天に恵まれる。空気はまだひんやりとしていたものの、サーキットの周りでは水仙や梅、早咲きの桜も花開き、スタンドやコースサイドにはカメラを持った熱心なファンの姿も見られた。
そんな中、最初のセッションが始まったのは、午前9時から。今回のテストでは、昨年スペックながら新品のソフトタイヤを6セット使用できることになっており、各ドライバーが気温14℃、路面温度18℃というコンディションのもと、ソフトタイヤでコースへと入っていった。ただし、最終コーナーから1コーナーに向けては強い追い風が吹いており、体感温度はそれよりもかなり冷たい状況。タイヤもなかなか温まらないようなコンディションだった。それも影響したのか、開始からわずか5分足らずというところで、セッションは赤旗によって中断される。これは今季シリーズにデビューするタチアナ・カルデロン(THREEBOND DRAGO CORSE)がダンロップコーナー立ち上がりでスピン、ストップしたため。このマシン回収が終わると、セッションは午前9時13分に再開された。しかし、セッション開始直後に、再び赤旗が提示される。これは小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)が2コーナー立ち上がりでスピンしてクラッシュ。右リヤサスペンションやフロントウィングにダメージを負った状態で、コース上にストップしたためだ。このマシン回収が終わると、午前9時32分にセッションは再開。ここから各ドライバーは本格的な走行に入っている。
2度目の赤旗後、まず1分22秒台後半のタイムを刻んで上位に付けたのは、中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)、福住仁嶺(DANDELION RACING)、坪井翔(INGING MOTORSPORT)ら。その後、セッションが折り返しを迎えようかというところで、山本尚貴(DANDELION RACING)が1分22秒335、続いて1分21秒480と21秒台に突入してくる。これに続いて21秒台に入ってきたのは、牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)。さらに野尻智紀(MUGEN)、セッションの残り時間が30分となったところでは福住も21秒台に入ってきた。その間も、各ドライバーは、持ってきたセットアップメニューをこなしたり、ルーキーたちは慣熟に努めていたが、残り時間が5分余りとなったところからはニュータイヤを投入するドライバーも出始める。ここで一気にタイムアップしたのが、平川亮(TEAM IMPUL)。平川は1分21秒342を叩き出し、セッショントップを奪った。これに続いたのは、同じくチェッカー目前に自己ベストを更新した牧野。これに山本、野尻と続き、やはり最後にタイムアップした山下健太(KONDO RACING)が続いている。またルーキーのトップは、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)。フェネストラズは1分21秒696までタイムを伸ばし、7番手で最初のセッションを締めくくった。
そこから2時間20分のインターバルを経て、2回目のセッションが始まったのは午後1時20分。このセッションでは、朝吹いていた風も若干弱まり、気温・路面温度も上昇。絶好のコンディションとなり、各チーム、各ドライバーはテストメニューをこなして行った。
このセッションでも走り初めから、牧野や福住、坪井らの若手が元気の良さを見せる。またセッション開始から20分という時点では、1回目にセッショントップタイムをマークしている平川が1分21秒645と早くも21秒台に入ってくる。平川は、その翌周に1分21秒103と午前中のトップタイムを上回り、セッション終盤までトップを守った。これに続いて開始から40分というところでは山本が1分21秒567、ルーキー勢でもシャルル・ミレッシ(B-MAX RACING TEAM)が1分21秒936、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が1分21秒930と22秒を切ってきた。また、残り時間が30分となったあたりでは、それまで40周以上に及ぶ走り込みを行なっていたフェネストラズが1回目の自己ベストを上回る1分21秒674、野尻が1分21秒591とそれぞれタイムを伸ばしてくる。
その後、セッションの残り時間が10分を切ると、各ドライバーがニュータイヤを投入。タイムアタックシミュレーションへと向かった。ここで真っ先に1分20秒台に飛び込んできたのは、大湯。大湯は1分20秒713をマークして、一瞬トップに立つ。だが、その直後に、このタイムを上回ったのは、福住。福住はここで1分20秒694を叩き出した。続いてアタックしていた山本は1分20秒720と、若手2人のタイムにはわずかに及ばず。野尻も1分20秒942に留まった。結果、このまま福住がセッショントップを奪うかと思われたが、チェッカー目前にわずか100分の2秒、そのタイムを上回ったのは、午前中もトップを奪った平川。平川にとっては、パーフェクトな1日となった。福住は2番手、大湯はルーキートップの3番手。以下、山本、野尻、一貴、ユーリ・ビップス(MUGEN)、牧野、関口雄飛(TEAM IMPUL)、フェネストラズと続いている。
明日、25日のテストは、当初の予定から走行時間が変更となり、1回目は午前10時から12時10分、2回目は午後2時30分から午後4時40分の計4時間20分。引き続き好天の予報が出されているが、誰が速さを見せるのか。注目の1日となりそうだ。
No.20 平川 亮(TEAM IMPUL)
Session1/2 トップタイム
No.64 牧野 任祐(TCS NAKAJIMA RACING)
Session1 2番手タイム
No.6 福住 仁嶺(DANDELION RACING)
Session2 2番手タイム
No.5 山本 尚貴(DANDELION RACING)
Session1 3番手タイム
No.65 大湯 都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
Session2 3番手タイム